学情は、企業・団体の人事担当者を対象に「2025年卒採用」について調査した。
調査の概要は次のとおり。
- 調査期間:2023年4月24日~4月28日
- 調査対象:企業・団体の人事担当者
- 有効回答数:529社
- 調査方法:Web上でのアンケート調査
8割以上が2025年卒採用は「難しくなる」と回答
2025年卒採用について、「難しくなると思う」と回答した企業は53.5%となった。「やや難しくなると思う」の29.1%を合わせると、8割以上の企業が「採用が難しくなる」と考えていることが分かる。
コメントでは、「年々早期化の傾向が強まっている」「若い世代の人口は減っていくので、新卒採用がいまよりも簡単になることはないと思う」「早期化・長期化により、学生が動く時期が分散している。自社が採用したい学生がどの時期に動くかを見極める必要がある」「インターンシップに関するルール変更もあり、より多くの学生・企業が早くから動くと思う」といった声があった。
また、「一定の内定辞退を織り込む必要があり、どの程度内定を出せば採用目標を達成できるか分からない」「実際に入社するのは2年後なので、いま必要な人材とギャップが生じる可能性も否定できない」「ビジネスのサイクルが早く、変化の激しい時代において、2年先を予想して人員計画や採用要件を決めるのは難しい」など、入社までの期間が長いことによる見通しの立てづらさを指摘する声もあった。
2025年採用は「早期化する」と回答した企業が8割
2025年採用は、「早期化すると思う」と回答した企業は54.3%となった。「どちらかといえば早期化すると思う」の31.8%と合わせて、8割以上の企業が早期化すると考えているようだ。
「企業の採用ニーズが高まっている」「学生・企業ともに動き出しが早くなっている」「大手企業が早期からインターンシップやオープン・カンパニーの広報・採用活動を行う動きが、中堅企業やベンチャー企業にも波及している」などの声が寄せられた。
選考開始時期は「2024年1月・2月」、内々定出しは「2024年3月」が最多
2025年卒採用の選考開始時期は、未定を除くと「2024年1月・2月」が20.4%で最多。次いで「2024年3月」が17.6%と続いた。3年生のうちに選考を開始するとした企業が、約4分の3を占める結果となった。
また、内々定(最終選考合格)出しの開始時期は、未定を除くと「2024年3月」が16.6%で最多となり、「2024年1月・2月」の16.0%が続いた。
「採用目標数を達成するためには早くから選考を実施する必要がある」「3年生のうちに、最終選考の合格を出せるスケジュールで進めたい」「3年生のうちに就職活動を終える学生が増えると思う」といったコメントが寄せられた。
【関連記事】
・インターンの広報・開催時期を「前倒しする」企業は約6割 「早く動かないと採用できない」の声―学情調べ
・約8割が24卒採用の難化を実感、「エントリーや選考参加者が前年より大きく減少」の声―学情調べ
・新卒ダイレクトリクルーティング「キミスカ」が25卒生採用のサービスを提供、新機能も―グローアップ