うるるは、子どもの看護や園・学校行事などに参加する際に取得できる「こども休暇(子の看護休暇)」を4月より試験的に有給化した。
同社では、子育て中の社員が全体の3割近くを占めており、「社員が安心して長期的に働ける環境づくり」を目指してリモートワークの導入や時差勤務制度など働き方に関する制度を充実してきた。また、ライフプランとキャリアプラン形成のうえで役立つサポート制度を可視化した「制度マップ」や、社員の産休・育休をサポートするツール「産休・育休ハンドブック」を作成するなど、さまざまな子育て支援を実施してきたという。
こども休暇に関しても、3月までは勤続1年以上の正社員を対象に無給で制度化していたが、子育て中の社員の多くが有給休暇を使用することが多く、また頻度も多いことから自身のために使うことなく有給休暇がなくなってしまう社員が少なくなかったという。さらには、無給であったためにこども休暇が利用されない課題も抱えていた。そのため、子育て支援制度の1つとしてこども休暇が社員に認知・利用してもらえるよう、制度の改善を行うことにしたと同社は述べている。
今回の変更では、有給化に加えて勤続年数の関係なく入社初日から取得が可能となった。小学3年生までの子どもを養育する社員が、子どもの病気やケガ、予防接種などの看護や園・学校行事などに参加する場合に、有給休暇とは別で、1年間につき最大10日間、子どもの人数に関係なく取得ができる。なお、時間単位での取得も可能だという。
「こども休暇」の有給化による変更点は次のとおり。
- 従来の制度(2023年3月まで)
- 「こども休暇」取得時は無給とし、勤続1年以上の正社員が対象。
- 今後の制度(2023年4月以降)
- 「こども休暇」取得時は有給とし、勤続年数の関係なく入社初日から取得可能。(対象は正社員のみ)
有給化による取得実績として、4月は対象社員の3割が取得(内訳:男性46.6%、女性53.3%)したと発表した。
また、こども休暇の有給化にあわせて、介護休暇も4月より試験的に有給化を開始したという。
【関連記事】
・男性の育休取得率100%を達成、有休の保有上限を失効期限なしで80日にするなど育児を支援―読売広告社
・「働き方改革」による採用活動への波及効果は約2割、他社との差別化が課題―学情調べ
・「働き方デザイン」2022年度の成果を発表、男性育休取得率は60%を達成―オンワードホールディングス