イー・コミュニケーションズは、自社の教育・研修に携わっている大企業の人事担当者を対象に、大企業のマネジメント教育における実態調査を行った。
管理職の研修形態は「対面」の企業が6割
「お勤め先において、管理職/マネジメント層向けの教育・研修を、主にどのような形態で実施していますか」と質問したところ、「対面型」が61.3%、「オンライン/e-ラーニング型」が35.8%、「わからない/答えられない」が2.8%という結果となった。
「対面型」と回答した人に「管理職/マネジメント層向けの教育・研修を対面で実施している理由を教えてください」と質問したところ、「受講者の進捗や理解度を管理する仕組みができていないから」が33.8%で最多となった。次いで「受講中のトラブルへのサポート体制が整っていないから」が21.5%、「セキュリティリスクへの懸念があるから」が21.5%と続く。
Q1で「オンライン/e-ラーニング型」と回答した人に「管理職/マネジメント層向けの教育・研修をオンライン/e-ラーニングで実施している理由を教えてください」と質問したところ、「リモートワーク中でも参加できるから」が68.4%、「場所を限定せずに実施できるから」が68.3%、「研修会場を用意する必要がないから」が63.2%という結果であった。
7割以上が研修のために「受講者に出社を求めた」経験あり
勤務形態が「フルリモート 」「ハイブリッド」の人に対して、「リモートワークが導入されているにもかかわらず、管理職/マネジメント層向けの教育・研修のため、受講者に出社を求めざるを得ないということがありますか」と質問したところ、「とてもある」が24.1%、「ややある」が50.6%という結果となった。
「とてもある」「ややある」と回答した人に課題を聞いたところ、「日程の調整が難しい」が57.6%で最多となった。次いで、「受講者の拘束時間が長くなってしまう」が42.4%、「交通費などの経費がかかる」が35.6%と続いた。
e-ラーニングの研修を増やしたい人は約7割
Q1で「対面型」と回答した人に対して、「あなたの本音として、今後環境が整えば、管理職/マネジメント層向けの教育・研修において、オンライン/e-ラーニングでの実施を増やしていきたいと思いますか」と質問したところ、「非常にそう思う」が26.2%、「ややそう思う」が46.2%であった。
なお、同調査の概要は次のとおり。
- 調査概要:大企業のマネジメント教育における実態調査
- 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー」の企画によるインターネット調査
- 調査期間:2023年10月10日〜11日
- 有効回答:自社の教育・研修に携わっている、大企業(従業員数1000名以上)の人事担当者106名
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