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必勝アクション「社外向け編」
まずは、社外向けにはいつ何を行えばよいのか、実施する際のポイントは何かを時期別に見ていきましょう。
オープンカンパニーはできれば3年生の4月から開催しよう
近年では、就活開始時期の前倒し傾向が見られます。それだけに、早い段階から自社の魅力を学生に何らかの形で伝えていくことが重要です。そこで、就職活動へのエントリーイベントとして、実施をお勧めするのが「オープンカンパニー」です。
オープンカンパニーとは、学生のキャリア形成支援を目的として企業や業界に関する情報提供やPRを行うイベント・説明会です。就業体験は伴いません。参加する学生の年次は問わないので、1年生でも参加できます。開催期間が5日未満のものは「オープンカンパニー」と呼ばれ、半日や1日開催といった比較的短期のものが多いといえます。また、開催時期も決まっていないので年間を通していつでも実施できます。
ちなみに、オープンカンパニーは文部科学省、厚生労働省、経済産業省の3省合意により定義付けられた学生のキャリア形成支援に関わる取組の4類型ではタイプ1に該当します。
採用のターゲットとなる大学3年生の多くは、4月ごろから「これからどんな企業や業界に注目していこうか」「この企業や業界ではどんな仕事ができるのだろうか」と考え始めます。学生がそのヒントや有益な情報を得るために参加するのが、オープンカンパニーなのです。
ある調査によると学生の約8割は、「まずは、オープンカンパニーに参加してみよう」と考えています。このチャンスを逃す手はありません。遅くとも4月からは、オープンカンパニーを積極的に開催していきましょう。
必勝アドバイス
1会社説明だけに終始するのはNG。目的は就職活動の支援
オープンカンパニーには、説明会型やゲーム型・動画型などさまざまなタイプがあります。意外と多いのが、会社説明だけで終わってしまうというパターンです。この時期、ほとんどの学生は明確な志望企業は固まっていません。自己分析もこれからという学生は珍しくないですし、業界研究にも着手できていなかったりします。「とりあえず社名を知っていたから」「友達が参加すると聞いたから」登録したという学生も多くいます。
そういった学生に自社の説明やアピールをするだけでは、興味を持ってもらえません。「業界全体の動向はいまどうなのか」「その会社や業界で働くことにどのようなやりがいがあるのか」など、学生のキャリア形成に寄り添った情報を提供することが大切です。言い換えれば、就職活動を支援するための取り組みにすることです。それが、結果的には自社への興味につながっていきます。
しかも、そうした情報をどこの会社よりもいち早く伝えることで、学生に響きやすくなります。早めに自社の良い印象やポジティブな印象を持ってもらうことにより、その後の学生の就活にも大きな影響を与えられます。とくに中小企業は、早い時期に接点を持つことをお勧めします。
2初期のオープンカンパニーのキーワードは「自己分析」
就活に着手し始めたばかりの時期、「自己分析」というワードに惹かれる学生は多くいます。事実、2年生の春休みにdodaキャンパスが実施した自己分析の仕方を習得できるイベントには、大きな反響がありました。
3誰をターゲットとして設計するのかを考える
新卒採用であっても、企業が募集する職種はさまざまです。そこで、企画職、エンジニア職、ビジネス職に大別し、それぞれの特性に合わせたコース別プログラムを提供する企業もあります。
企画職やエンジニア職は専門性が高いうえに、ターゲットが絞られてしまいます。そのため、自社の特性や魅力を理解してもらうためには、単日開催のオープンカンパニーに加えて、3~5日の施策を実施するなど、しっかりと訴求する必要があります。このように目的や募集対象により、複数の機会を提供することも有効です。
4インターンシップへのエントリーを促す
オープンカンパニーで自社に興味を示してくれた学生をインターンシップに呼び込むことは、有効な施策の1つです。そのため、キャリア形成に役立つ情報の提供はもちろん、自然な流れで「当社もインターンシップを実施するので、興味がある方はエントリーしてください」と促すこともポイントになってきます。