キヤノンマーケティングジャパンは、年末調整業務担当者106名を対象に、2023年の年末調整業務の実態調査を実施した。
約8割が毎年の年末調整業務に課題を感じていると回答
企業の人事部門などで年末調整業務を担当している社員に、「あなたは、毎年の年末調整業務に対し、課題を感じることがありますか」と質問したところ、「とてもある」(40.6%)、「ややある」(39.6%)という結果となった。
また、どのような課題を感じているか質問したところ、「必要書類が期限内に集まらない」(47.1%)が最も多く、続いて「不備の対応に時間が取られる」(43.5%)、「コア業務に手をつけられない」(42.4%)という結果であった。
年末調整の時期の残業時間が30%以上増えている人は約65%
「平常時の期間に比べ、どのくらいの割合で『年末調整の時期』の残業時間が増加していますか」と質問したところ、「30~40%程度増えている」(41.5%)が最多であった。「50%以上増える」(23.6%)、「10~20%程度増えている」(23.6%)と続いた。残業時間が増加している人は全体の88.7%で、なかでも通常の時期に加えて30%以上残業時間が増えている人は65.1%と、多くの担当者が残業をしていることが分かる。
続けて「2023年の年末調整業務のために発生した残業時間を教えてください。」と質問したところ、「20時間以上」(28.3%)が最も多く、次いで「10~15時間未満」(21.7%)、「15~20時間未満」(13.2%)と続いた。
約半数がシステムの改善・導入を検討したいと回答
「2024年度の年末調整の時期に向け、時間外労働削減のために今後検討したい取り組みがあれば教えてください」と質問したところ、「システムの改善・導入」(48.1%)が最多であった。次いで「作業プロセスの見直し」(47.2%)、「人員の確保」(34.0%)、「年末調整のアウトソーシング」(32.1%)となった。
なお、同調査の概要は次のとおり。
- 調査概要:2023年末調整業務の実態調査
- 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー」の企画によるインターネット調査
- 調査期間:2024年4月1日~2日
- 有効回答:自社内で年末調整を完結させている企業(従業員数300名以上)の、年末調整業務担当者(一部携わったことあるも含む)106名
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