リーディングマークは、新卒・中途採用を年間20名以上している企業の経営者・役員・人事担当者を対象に、採用コストの上昇に関する実態調査を実施した。
約7割が、過去5~10年間で新卒採用のコストが「増加した」
過去5~10年間で、「新卒採用」にかかる総費用はどのように変化したと考えるか質問したところ、「非常に増加した」が29.6%、「やや増加した」が39.8%と、合わせて約7割が増加していると回答した。
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中途採用に関しても、約7割が「コストの増加」を実感
過去5〜10年間で、「中途採用」にかかる総費用はどのように変化したと考えるか質問したところ、「非常に増加した」が29.5%、「やや増加した」が38.9%と、新卒採用と同じく合わせて約7割が増加していると回答した。
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採用コスト増加の要因、「人材紹介費の上昇」「採用広告費の高騰」など
非常に増加した・やや増加したと回答した人に対し、採用にかかる総費用が増加した要因について、当てはまると思うものを聞くと、「人材紹介費の上昇」が68.3%で最も多く、次いで「採用広告費の高騰」が58.5%、「採用イベント関連費用の増加」が41.5%と続いた。
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また、費用が増加した要因についての見解があるか自由コメントで聞いたところ、次のような声が寄せられた。
- 人材獲得競争の激化
- 採用活動で大学や高校などへ交渉にうかがうさまざまな費用、人材紹介会社への紹介費用
- 広報活動の増加
- キャリア採用数増
- 応募が減った
- 離職者が増えた
- 採用に関する特設ホームページを制作し、そこに動画コンテンツを多く入れたため、その動画制作費用が多く発生した
直近1年間の採用費用の内訳、「人材紹介会社への支払い」が最多
直近1年間の採用費用の内訳として、最も大きな割合を占めるものを質問したところ、「人材紹介会社への支払い」が25.9%が最多となり、次いで「採用広告費」が24.1%と続いた。
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人件費の年間予算で、福利厚生費と採用費が占める割合
人件費の年間予算において、福利厚生費と採用費が占める割合を聞くと、「福利厚生費が採用費よりも大きい」が38.9%、「福利厚生費が採用費よりも小さい」が25.9%という回答になった。
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既存社員への投資は、新規採用よりも「コストパフォーマンスが高い」
既存社員の離職防止や活躍促進に投資することは、新規採用よりもコストパフォーマンスが高いと思うか質問したところ、「非常にそう思う」が31.7%、「ややそう思う」が50.0%と、約8割がコストパフォーマンスが高いと回答した。
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新規採用よりコストパフォーマンスが高いと思う理由は「コスト削減」
前問で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した人に、新規採用よりもコストパフォーマンスが高いと思う理由を聞くと、「採用コストを削減できるから」が58.2%で最も多く、次いで「経験やスキルの蓄積により業務の生産性を高められるから」が52.2%、「教育コストを削減できるから」が44.8%と続いた。
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また、コストパフォーマンスが高いと思う理由を自由記述で聞いたところ、次の回答が寄せられた。
- 即戦力になる人材が多いと感じるからです
- 他社との競争に勝てる
- 社員のモチベーションが上がる
- 離職は組織にとってマイナスしかない。採用より離職ブロックが何より大事
- 一から教育しなくて済むから
- 既存社員の離職防止や活躍促進の取り組みを行うことで、会社全体がイキイキとし、結果的に積極的な新卒採用活動を行わなくても人材は集まると考えているから
- 理念の理解や組織風土への慣れが大きい
なお、調査の概要は次のとおり。
調査概要
- 調査名称:採用コストの上昇に関する実態調査
- 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー」の企画によるインターネット調査
- 調査期間:2024年11月6〜7日
- 有効回答:新卒・中途どちらも採用しており、年間20名以上を新規採用している企業の経営者・役員・人事担当者108名
- 出典元:ミキワメ
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