どんなベンチャー企業でもほしい「生き急いでいる」学生
ベンチャー企業では、新卒1年目の社員であっても、責任感を持って自ら仕事を取りに行く姿勢が求められる。新卒採用を担当している方も、そのような熱いを思いを持つ学生を採用したいと思っているのではないだろうか。
私は現在東京大学の4年生だが、周りにはそのような熱い思いを持つ学生がたくさんいる。彼ら・彼女らはすでに自分でサービスを立ち上げていたり、週5日で夜遅くまで働いていたりするなど、ある意味で非常に「生き急いでいる」側面を持っている。成長のためなら、どこまでもストイックになれる。中には、内定者バイトで新規事業の泥臭い現場仕事をしつつ、マネジメントまでこなして成果を出している強者もいる。
こうした「生き急いでいる」学生は、業務経験が豊富で、仕事に対する基本姿勢ができているため、ちょっとやそっとのことでは折れないだろうし、ベンチャー企業でも即戦力になれると思う。
とはいえ、彼ら・彼女らが選ぶ就職先は、けっきょく外資系企業であったり、ベンチャー企業だとしても名のあるメガベンチャーだったりするのだろう――そう思う向きが多いかもしれないが、実はそんなことはない。名前も知られていないようなベンチャー企業から早々に内定を取り、残りの学生期間を自己の成長に充てる学生も少なくない。
私もそうした「生き急いでいる」学生の1人である。自己の成長を求め、大学3年生からベンチャー企業の長期インターンシップに参加し、1年以上インターンのリーダーを務めた後、就職先としてベンチャー企業[1]を選択した。本稿では、「生き急いでいる」学生がどのような点に惹かれてベンチャー企業への就職を決めるのか、私の実体験を通してお話ししたい。