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HRzine Day(エイチアールジン・デイ)は、人が活き会社が成長する人事のWebマガジン「HRzine」が主催するイベントです。毎回、人事の重要課題を1つテーマに設定し、識者やエキスパードが持つ知見・経験を、参加者のみなさんと共有しています。

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HRzine Day 2025 Summer

2025年7月29日(火)@オンライン

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人事業務の効率・確度・精度を高めるために欠かせないHRテクノロジー。その主な製品の機能を分野ごとに比較できる資料群です。製品検討の参考資料としてご活用ください。

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HRの未来——AIで何が変わるのか/変わらないのか | 5周年記念企画

【5周年記念】9社によるお祝いコメント/これからの人事は、どのような仕事・役割になっていくのか

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 このたびHRzineは、2025年8月3日に開設5周年を迎えました。この節目を記念し、HRzineでは特別企画を実施。本稿では、これまでHRzineの成長を支えてくださった皆様から、温かいお祝いのコメントを頂戴いたしました。HRzineとの思い出とともに「これからの人事の役割」についてもお聞きしています。

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人事は「生成AIと共に、組織の生態系をデザインする専門職」へ(坂井風太氏)

HRzineへのお言葉

 HRzineの開設5周年おめでとうございます。「新人も受けるカプコンのピープルマネジメント研修」「研修を経て「マネジメント改革」が回り始めたHakuhodo DY ONE」など、セミナーや記事で大変お世話になりました。

 HR職は正解が画一的でなく、成果も見えにくいために、評価されにくい性質があると感じます。そんな中、HRzineは、組織の内部で試行錯誤するHR職の方々の取り組みを紹介し、悩みに寄り添いつつ、背中をそっと押す記事が多い点が魅力です。

 坂井自身、「理論と実践知を元に、職場における無駄な悩みをなくすこと」を志向していますが、今後も組織内部の方々の取り組みの記事を楽しみにしておりますし、そういった「泥臭いけど本質的な企画」のご協力ができればと考えております。重ねて、5周年おめでとうございます!

坂井風太氏
株式会社Momentor 代表

DeNA入社後、事業責任者、子会社代表を歴任。その後、人材育成責任者として、学術理論に基づいたマネジメント基盤を構築。体系的かつ実践的な内容が好評を博し、大企業・スタートアップ・国立大学など、210社を超える組織にプログラムを提供。『PIVOT』『TBS NEWS DIG』『ReHacQ』『News Picks』など、YouTube動画が累計500万回再生を突破。

これからの人事は、どのような仕事・役割になっていくのか

 これからの人事は、「生成AIと共に、組織の生態系をデザインする専門職」へと進化していくと考えています。AIが定型業務を代替する中で、「生身としての人事の価値」の比重は相対的に高まると考えています。

 具体的には3つの注力点を考えています。

 第1に、「AIでは判断できない複雑な組織課題への対処」。生成AIは情報整理や分析は得意ですが、人間関係の機微を伴う調整は、依然として人事や人間の専門領域です。空中戦ではなく、地上戦、さらには肉弾戦がより重要になると考えていますが、共通理論・言語を組織に浸透させ、建設的な協力が生まれやすい環境を作る重要性が高まると考えています。

 第2に、「AI活用による理論の民主化推進」。これまで属人化していたマネジメント理論を、AIの力で体系化し、「マネジメント民主化モデル」を加速させることが可能になります。全社員が理論にアクセスできる環境を構築し、組織全体で人材育成/組織開発を担うモデルが生まれると考えています。

 第3は、「泥臭い実践とAI効率化の両立」です。AIが得意な情報収集・分析を活用しつつ、「成果が出るまでやり続ける」執念と現場での内製化能力こそが人事の差別化要因となると考えています。その意味で「GRIT」などの資質の重要度が増していくのではないでしょうか。

編集部の「伝え方」への並々ならぬこだわりを感じた(小林祐児氏)

HRzineへのお言葉

 HRzine5周年、心よりお祝い申し上げます。

 人と組織の関係がどんどん変わっていくいま、HRzineは実務のリアルと理論の深みをうまくつなぎつつ、現場に寄り添った情報を届け続けていただいています。

 私自身も過去に登壇機会をいただきましたが、その際に感じたのは、編集部の「伝え方」への並々ならぬこだわりです。読者への価値を最大化するために、登壇の意図や内容の背景にまで丁寧に耳を傾け、調整を尽くしてくださる姿勢には、深い敬意を抱いています。

 今後も、変化のただなかにあるHRの現場を見つめ、思考と実践をつなぐプラットフォームとして発展されることを期待しています。

小林祐児氏
株式会社パーソル総合研究所 シンクタンク本部 リサーチ部 上席主任研究員

上智大学大学院 総合人間科学研究科 社会学専攻 博士前期課程 修了。NHK 放送文化研究所に勤務後、総合マーケティングリサーチファームを経て、2015年よりパーソル総合研究所。労働・組織・雇用に関する多様なテーマについて調査・研究を行う。著作に『罰ゲーム化する管理職』(集英社インターナショナル)、『リスキリングは経営課題』(光文社)、『早期退職時代のサバイバル術』(幻冬舎)、『残業学』(光文社)『転職学』(KADOKAWA)など多数。

これからの人事は、どのような仕事・役割になっていくのか

 これからの人事には、「制度を設計・運用する」役割から、「人と社会をどうつなぎ直すか」という問いが重くのしかかってくるでしょう。

 現代人からは、ますます「社会に属している」という実感が弱まりつつあります。社会とは自分の“外側”にあって、他者の視線や評価の源としてのみ存在するようになりました。社会とは、SNSで「Good」か「Bad」を押してくる「世間の声」くらいの意味へと縮みつつあります。

 そんな中で、働くことは、“社会の中に生きる”という実感を取り戻す数少ない場です。自分の仕事が誰かの役に立ち、同僚や顧客との関係性の中で意味を感じられる——そうした経験が、個人にとって社会との接点を支えています。そして、その働く場である「組織」自体も、小さな社会として機能します。組織とは、自他の評価や承認、暗黙のルール、語りや助け合いが育まれる場所であり、単なる成果創出の装置ではありません。

 未来の人事は、こうした「二重の社会」に関わる専門職として、人と社会の新たな接続をデザインしていく必要がでてきます。最近では、副業や越境学習、社内公募といった取り組みが、個人と組織、そしてその先の社会を柔らかく接続し直す試みにもなっています。こうした文脈の中で、人事の役割も、制度づくりにとどまらず、「人と社会の関係性そのものをどう設計するか」というテーマに広がっていくのです。

オープン時から続く「人事労務事件簿」は59本目に(坂本直紀氏)

HRzineへのお言葉

 HRzine開設5周年、おめでとうございます。

 創刊時から執筆を続けている「人事労務事件簿」では、裁判例について「事件の概要」「裁判所の判断」「要点解説」「訴訟になる前に取っておくべきだった対応(予防策)」の4つの観点から解説を行っています。

 毎月1回のペースで連載を続けており、おかげさまで現在第59号を迎えることができました。ここまで継続できたのは、読者の皆さまからのご関心と、編集長 市古様の温かいサポートがあってこそと、心より感謝しております。

 HRzineでは、実務に役立つ特集記事やニュースが日々掲載されており、有益な情報源となっています。私自身もたびたび参考にさせていただいており、実務のヒントを得る上で大いに助かっています。

 今後もHRzineがさらなる進化を遂げ、10年、20年と長く愛されるメディアであり続けることを、心より願っております。

坂本直紀氏
坂本直紀 社会保険労務士法人 特定社会保険労務士・中小企業診断士 代表社員

就業規則作成・改訂、賃金制度構築、メンタルヘルス・ハラスメント対策社内研修などを実施し、会社および社員の活力と安心のサポートを理念として、コンサルティングを行う。 ホームページに多数の人事労務管理に関する情報、規定例、書式等を掲載中。 主な著書に、「ストレスチェック制度 導入と実施後の実務がわかる本」(日本実業出版社)、「職場のメンタルヘルス対策の実務 第2版」(編著、民事法研究会)、『「働き方改革関連法」改正にともなう就業規則変更の実務』(清文社、共著)など。

これからの人事は、どのような仕事・役割になっていくのか

 労働力人口が減少する中においては、優秀な人材の「確保」と「定着」が企業の命運を握ります。そのため、人事は、単なる管理ではなく、企業の成長と変革を支える戦略的な部門として、より重要な役割を担います。

 特に、次の3点は、これからの人事に求められる中核的な役割といえます。

1.法令順守の徹底
人事が果たすべき基盤的な役割は、法令順守の徹底です。労働基準法などの各種労働法を遵守し、企業におけるハラスメント、過重労働などの労務トラブルを未然に防ぐことが求められます。就業規則や各種社内規程の整備・改訂を通じて、明確なルールのもと、社員1人ひとりが安心して働ける環境をつくり上げていきます。
2.エンゲージメントと心理的安全性の向上
人事は「働きがいのある職場」を実現するために、社員のエンゲージメントを高める施策を積極的に推進します。特に、心理的安全性の高い職場づくりは、社員の創造性や主体性を引き出し、組織の生産性向上につながります。
3.人材育成
DXやグローバル化が進む中で、新しい技術や知識を持つ人材の育成は急務です。資格取得支援など、多様な育成手法を取り入れ、社員が自律的に学び成長できる仕組みを整えていきます。

 法令順守で「信頼感」、エンゲージメントで「共感」、人材育成で「成長期待」を明確に示すことで、優秀な人材の確保及び定着を図ります。

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HRの未来——AIで何が変わるのか/変わらないのか連載記事一覧
この記事の著者

HRzine編集部(エイチアールジンヘンシュウブ)

労務管理から戦略人事、日常業務からキャリアパス、HRテクノロジーまで、人事部や人事に関わる皆様に役立つ記事(ノウハウ、事例など)やニュースを提供しています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://hrzine.jp/article/detail/6830 2025/08/04 08:00

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