マイナビは、直近1年間(2024年7月~2025年6月)に転職活動を行った人を対象に実施した、「転職活動実態調査(2025年)」の結果を発表した。
転職活動のスタンスが「必ず転職したい」は約3割
直近1年間で転職活動を行った人に、転職活動をしていた際のスタンスを聞くと、「必ず転職したい」が28.5%、「いい会社が見つかれば転職したい」が56.9%、「いざとなった時の転職先が見つかればいい」が9.4%、「無理に転職しなくてもいい」が5.2%となった。必ず転職したい人は約3割にとどまり、転職の緊要性が低い人も多いことが分かる。
直近1年間で転職活動を行った人のうち、実際に転職した人と転職していない人を比較すると、「いい会社が見つかれば転職したい」スタンスだった割合は、実際に転職した人(42.2%)よりも転職しなかった人(64.3%)が高い結果となった。
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転職活動のスタンスを選んだ理由を聞くと、「必ず転職したい」の回答者は「給与が労働に見合っていない」「人間関係をリセットしたい」などの給与・職場・労働時間などの処遇に対して、現状からの脱却を求める人が多かった。
一方、「いい会社が見つかれば転職したい」の回答者では、「今の環境はいいが、それを上回るところがあれば転職したい」などの転職の必要性が低く現状に決定的な不満がない傾向が見られ、より良い条件を求めて転職候補先を慎重に見極めようとする人も多かった。
また、現状に大きな不満はないものの早めに転職活動をする人も見られ、早期の転職をゴールとせず気長に活動するニーズもうかがえた。
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転職活動の想定期間はばらつきが見られる
転職活動をしていたときに「転職活動期間」をどれくらいで想定していたかを聞くと、「3ヵ月以上半年未満」が28.1%で最多となり、「3ヵ月未満」が26.4%と続いた。
想定期間が「1年以上」の合計割合は22.7%で、早期に転職することを想定せず、じっくりと時間をかけて活動する「ゆるい」転職活動をする人の存在もうかがえた。
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転職活動を始めた理由1位は「給与が低かった」
転職活動を始めた理由では、「給与が低かった」が29.2%で最も多く、次いで「仕事内容に不満があった」が25.1%、「会社の将来に不安があった」が23.5%と続いた。
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転職活動でこだわったことでは、「納得のいく収入が得られること」が76.8%、「希望のエリアで働けること」が76.3%、「休日・残業時間が適正であること」が76.1%で上位となり、給与への納得感や労働条件面が優先される様子がうかがえる。
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「転職することでキャリアは前進する」と思う人は74.4%
転職活動時の心境について、5項目に分けて調査した。中でも特徴が見られた3項目において、「転職活動をすることにためらいがあるか」では、「そう思わない」が合わせて62.8%で多数派だった。
「転職して所属組織が変わることに不安があるか」では、「そう思う」が合計63.8%で多数派となっている。
「転職することでキャリアは前進するか」では、「そう思う」が合わせて74.4%で7割を超えた。転職することへの不安がありながらもキャリアへの期待感をもって活動している様子がうかがえる。
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なお、調査の概要は次のとおり。
- 調査方法:インターネット調査(外部パネル)
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調査対象:正社員として働いている20~50代の男女のうち、直近1年間(2024年7月~2025年6月)に転職活動をした1500サンプル
- 転職者:500サンプル(直近1年の間に転職活動を行い、実際に転職した)
- 転職活動者:1000サンプル(直近1年の間に転職活動を行ったが、転職はしていない)
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調査期間:
- スクリーニング調査:2025年7月2~15日
- 本調査:2025年7月10~15日
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