パーソルキャリアが運営する調査機関「Job総研」は、「働く現場での不満や不安」を収集する「Job weeQ」を実施し、匿名社会人ユーザーを対象に「人事評価の結果に関するリアル」を調査した。
人事評価の結果と自己評価とのギャップ
人事評価の結果と自己評価にギャップがあったかを聞くと、「ある派」が63.8%と過半数を占め、内訳は「とてもある」が15.2%、「ある」が22.0%、「どちらかといえばある」が26.6%となった。
「自己評価とのギャップがある派」の年代別では、「20代」が68.2%で最多となり、次いで「30代」が66.3%、「50代」が62.2%、「40代」が61.8%と続いた。
人事評価の結果への納得感
人事評価の結果への納得感を聞いたところ、「納得していない派」が40.9%となり、内訳は「まったく納得していない」が14.5%、「納得していない」が10.3%、「どちらかといえば納得していない」が16.0%となった。
また、評価後の年収への納得感を聞くと、「納得していない派」が41.0%となり、内訳は「まったく納得していない」が11.6%、「納得していない」が11.1%、「どちらかといえば納得していない」が18.3%となった。
さらに、自由記述のコメントでは次の回答が寄せられた。
- バックという形で面談があるため、納得感が低い
- 結局、人が人を評価するので感情と結果にギャップが生まれて納得しないことがあると感じる
- 人事評価の結果に対して処遇にほとんど差がつかず、納得感に乏しいものだった
- それほどやっていない人が自分と同じ評価をもらっているのを聞くと納得がいかない
- 定性評価(協調性・主体性など)がフワっとしていて納得しづらい
- 上司の機嫌取りが上手な人は、仕事ができなくても良い評価をもらっているのが納得できない
- 仕事をしない同期と同じ年収なのが納得いかないときがある
不公平な人事評価
「自分より仕事をしていない人と同じ評価だったことへの不満」についての共感度を聞いたところ、「共感する派」が87.5%と過半数を占め、「共感しない派」が12.5%となった。
「不満に共感する派」の年代別では、「20代」が90.9%で最多となり、次いで「50代」が87.5%、「40代」が86.0%、「30代」が81.3%と続いた。
また、自由記述のコメントは次のとおり。
給与に対して
- 生産性が高い低い関係ない給料にモヤっとしました
- 休職者の分も追加人員なしで乗り切ったのにプラス評価してもらえず同じ評価だった
- 自分よりグレードの高い先輩がまったく仕事していないのに、給料は約1.5倍。納得いきません
同僚に対して
- 顧客対応でかなり神経を使っていたが裏方の同僚と同評価。プレッシャーの差を考慮してほしかった
- 自分より働いていない同期に成果が出しやすいタスクが回って、評価につながるのがモヤっとする
- 自分の半分ほどのタスクしかない同期と昇進スピードが同じなのが納得いかない
- 仕事が終わらずとも定時上がりの人のフォローをしているのに、チーム一律評価にされて納得しない
先輩に対して
- 先輩の仕事を代わりに対応していたのに同じ評価。一緒に仕事をする理由がなくなり転職した
- 年功序列文化が根強く残っているため、先輩より実力を付けても評価に反映されない
なお、調査の概要は次のとおり。
- 参加対象者:現在就業中のJobQ Town(ジョブキュータウン)登録者
- 調査条件:全国/男女/20~50代
- 実施期間:2025年10月8〜21日
- 総投稿数:731件
- 調査方法:インターネット調査
【関連記事】
・管理職の課題は年代が上がるにつれ、巻き込み力・チームビルディング・後進育成へと変化—ジェイック調べ
・75%がZ世代社員のマネジメントを「難しい」と回答 不満は「指示待ちな姿勢」が最多—月刊総務調べ
・「ジョブ型人事制度」を導入 市場価値に連動した評価・処遇を実現—三井住友カード

