コーナーは、ワークスタイル・残業時間別に若手の継続・退職意向と不満の実態を調査し、その結果を発表した。
主な調査結果は以下のとおり。
ワークスタイル別の退職意向
リモートワークありのほうが退職志向が強く、オフィスまたは現場勤務のほうが相対的に継続意向が高い傾向が浮かび上がった。関係性やフィードバックの質が安定しにくい働き方(とくに完全リモートや中間のハイブリッド)ほど退職志向が強まりやすい可能性が示唆される。
働きやすさ・やりがい認識の実態
リモートあり層では「働きやすいがやりがいはない」が突出。リモートは働きやすさを押し上げる一方で“手応え実感”が弱まりやすく、逆に出社中心は働きやすさで課題が残る。
転職時に叶えたい条件
給与や働き方は前提としつつ、リモートあり層は成長機会や評価、チーム貢献などやりがいの手応え設計を転職条件として重視している。
残業時間別の退職意向
残業時間が10時間を超えると継続志向が一段下がり、退職志向が約70%台へ跳ね上がることが分かった。
残業時間別の不満傾向
「柔軟な働き方」「昇給・昇格スピード」は残業が増えるほど不満が伸びる傾向が顕著。「人間関係・雰囲気」も同様に不満の割合が高くなる。40~59時間層は「会社の社会的意義・ビジョン」も25.0%と他層の約2倍あり、制度や評価の“体感”の悪化とともに将来展望・納得感の低下を招きやすいことが示唆される。
調査概要
- 調査タイトル:労働実態別「Z世代の退職意向 不満実態」調査
- 調査対象:Z世代(1996年以降生まれ)で新卒入社した企業に在籍する入社3年目までの正社員
- 調査期間:2025年8月29日〜9月4日
- サンプル数:514名(新卒1年目256件、新卒2・3年目258件)
- 調査実施者:株式会社コーナー/マクロミル
- 調査方法:Webアンケート調査
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