ニューホライズンコレクティブは、中高年層(40歳~65歳)の社員と経営陣を対象に、社外活動がキャリア意識や愛社精神に与える影響に関する実態調査を実施。その結果を発表した。
同調査によれば、ミドルシニア層が多く経験している社外活動は「社外講師による研修・セミナー受講(57.1%)」「社外との交流イベント(45.6%)」などであった。これらは自発的な希望による参加と会社制度による実施が両立しやすく、比較的参加のハードルが低いことが特徴。異業種交流会や勉強会も、会社主導は少ないが個人の意欲による参加が多い。
仕事への意欲については、社外活動を経験した社員のうち「とても高い」「やや高い」と答えた割合が7割弱に上り、未経験者の約1.3倍となった。この結果は、社外との交流・経験が社員のモチベーション向上に寄与している可能性を示唆しているという。
また、社外活動がもたらす意識変化では「新しい学びがあった(44.0%)」「モチベーションが上がった(27.0%)」「視野が広がった(26.4%)」などが多く挙げられ、特に「自分の強みを活かせている」「今の仕事へのやりがい」「職場へ貢献できている」といった自己認識や組織貢献の意識が高まっている。
一方で、社外交流によって転職意向が強まったとする回答は少なく、むしろ組織へのエンゲージメントが強まる傾向が見られた。
経営陣に対する調査では、約8割が社外経験社員の「仕事ぶりに変化を感じた」と回答した。特に「業務に対する姿勢が主体的・前向きになった」「プレゼンや資料作成のクオリティが向上した」「業績や成果目標を達成した」といった成長が実感されている。発言量の増加や積極性の向上など、目に見える形での変化も指摘された。
ニューホライズンコネクティブは同調査の結果から、社外活動経験はミドルシニア層のモチベーションや仕事への姿勢、組織全体のエンゲージメント向上に寄与することが明らかとなったとしたうえで、企業が社員の成長や活性化を図る手段として、社外との接点づくりや経験機会の提供が重要性を増していると指摘している。
調査概要
- 【調査名称】中高年の社外活動がキャリア意識や愛社精神に及ぼす実態調査
- 【調査期間】2025年9月2日(火)~2025年9月3日(水)
- 【調査方法】PRIZMAによるインターネット調査
- 【調査人数】1024人
- 【調査対象】調査回答時に①社外との交流を定期的に行った経験のある中高年(40歳~65歳)社員/②経営陣(社長・役員など)と回答したモニター
- 【調査元】ニューホライズンコレクティブ合同会社
- 【モニター提供元】PRIZMAリサーチ
【関連記事】
・転職コンサルの81%が「2026年は35歳以上のミドル人材の求人が増加すると思う」と回答—エン調べ
・朝日新聞社がミドルシニアのキャリア支援にも「レンタル移籍」を導入 4名が移籍中—ローンディール
・ミドルシニア層の採用を約7割が懸念するも、8割以上が採用後に課題を感じなかった—パーソルキャリア調べ

