パーソルキャリアが運営する「doda」は、企業の中途採用担当者を対象に、ミドルシニア層の採用に関する調査を実施した。
同調査レポートでは、45歳以上の人材を「ミドルシニア層」と定義している。
2024年度にミドルシニア層を採用した企業のうち、採用前に「何らかの懸念があった」のは約7割
ミドルシニア層の採用実績がある企業に対し、採用前の懸念の有無を聞いたところ、「何らかの懸念があった」割合は66.7%だった。
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「何らかの懸念があった」と回答した人に対し具体的な懸念点について聞くと、「業務内容の習得に難がありそう」「必要なスキルが不足していそう」「新しい技術へのキャッチアップに難がありそう」が上位3項目に挙げられた。
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一方で、各項目について採用後の課題感の有無を聞いたところ「課題に感じなかった」と回答した割合はそれぞれ8割以上を占めた。つまり、採用前に「何らかの懸念があった」採用担当者の8割以上は、上位3項目の懸念に対して採用後に課題を感じておらず、不安は杞憂であったことがうかがえる。
「採用実績あり企業」の約半数が、採用したミドルシニア層の活躍を実感
採用したミドルシニア層が所属先で活躍できていると感じるか聞いたところ、49.5%が「活躍できている」と回答し、「まったく活躍できていると感じない」は3.8%にとどまった。
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また、ミドルシニア層を採用してよかったことについて自由記述形式で聞いたところ、「これまでのキャリアや経験もあり、自律的に行動してくれる。基礎的な研修の必要がない」「マネジメント経験が豊富で経営マインドを持っている人材が多い」「技術者として採用したが業務改善も得意で業務効率化に貢献」などの声が寄せられた。これらの結果から、採用されたミドルシニア層の多くは、即戦力として活躍していることが分かる。
「採用実績なし企業」では、約8割が「懸念あり」と回答
2024年度以降にミドルシニア層の採用実績がなく、今後も採用ニーズがない「採用実績なし企業」に対し、ミドルシニア層採用に対する懸念有無を聞いたところ、「何らかの懸念がある」と回答した割合は82.5%だった。
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「何らかの懸念がある」と回答した人に具体的な懸念点を聞くと、上位4項目には「キャリアが固まっていて柔軟性が低そう」「希望する給与水準と募集条件が合わなそう」、同率で「業務内容の習得に難がありそう」「必要なスキルが想定よりも不足していそう」が挙げられた。しかし、「採用実績あり企業」では、上記4項目について、9割以上が採用後「課題に感じなかった」と回答している。
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なお、調査の概要は次のとおり。
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期間:
- スクリーニング調査:2025年8月22~26日
- 本調査:2025年8月29日~9月1日
- 調査対象:全国20~60代、正社員の中途採用担当者に関わる正社員・会社役員・代表取締役・公務員・団体職員
- 調査方法:Webアンケート回答形式
- 有効回答数:1329人
- 同調査レポートは、「2024年度に40代後半~50代の人材を採用した企業(採用実績あり企業)」の担当者(505人)、「2024年度以降に採用がなく、今後も採用ニーズがない企業(採用実績なし企業)」の担当者(325人)の回答結果を元に作成
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