マネーフォワードは、同社が運営する「マネーフォワード クラウド人事管理」「マネーフォワード クラウド給与」「マネーフォワード クラウド社会保険」の3つのクラウドサービス間で、通勤手当に関する項目の連携機能を提供開始した。これにより、従業員情報の登録から給与計算、社会保険料算定まで、通勤手当に関するデータが自動的に各プロダクトで反映されるようになった。
具体的には、「クラウド人事管理」では、通勤手当に関する支給条件、支給月、支給額、支払手段といった項目を新たに設定できるようになった。また、従来の「電車」「バス」に加えて、「バイク」「自転車」「徒歩」といった多様な通勤手段への対応も強化されている。従業員が申請した内容が「クラウド給与」に自動で連携されるため、情報反映の手間が軽減される。

「クラウド給与」では、「クラウド人事管理」から連携できる項目が増え、各通勤経路ごとに支給条件や支給間隔を設定できるようになった。これにより、たとえば1人の従業員に対して、電車代は6ヵ月ごと、バス代は3ヵ月ごとといった複数の経路・条件で通勤手当の計算が可能となる。
さらに、「クラウド給与」で計算された複数通勤経路に基づく通勤手当の情報が、「クラウド社会保険」に自動的に反映されることで、社会保険料などの算定根拠として活用できる。これにより、従来発生していた手入力やデータ整合性の確認が不要となり、社会保険申請業務の正確性と効率が向上する。
マネーフォワードは、クラウドサービスを必要な機能ごとに導入できる「コンポーネント型ERP」戦略を掲げているが、サービス間連携の不足がデータ管理上の課題となっていた。今回の改善によって2重管理の手間を削減し、今後も「口座情報」「社会保険関連情報」「休業・休職情報」などの連携強化が予定されている。
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