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HR Techのこころ | #4

Talknote――社内コミュニケーションのあり方を変え、知りたい情報にいつでもアクセスできる「いい会社」を作る

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 もともと飲食店経営をしていたという、ITベンチャー創業者としては異例の経歴を持つ小池温男氏。しかし、同氏だからこそ、現場のニーズを正確につかみとり、社内コミュニケーションツール「Talknote」を成功に導いたといって過言ではないだろう。その誕生秘話とTalknoteを貫く哲学、ユーザーへの思いなどを小池氏にうかがった。

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サービスの原点は、組織マネジメントに失敗した経験

――Talknoteが登場した2011年ころには、すでに数多くのコミュニケーションツールが存在していました。その状況下でTalknoteを開発し、リリースした動機とは何だったのでしょうか?

 もともと僕は飲食店を経営していまして。2003年から始めて2005年の6月までは1店舗だけだったんですが、そこから5か月間で3店舗出店、4店舗40人くらいの規模に達しました。その後、2006年にインターネット求人サイトを立ち上げたので、さらに20人くらい採用し、5拠点で60人程度の規模にまで成長したんです。

 こうして出店数は増え、売上も伸びたのですが、だんだん社内の雰囲気が良くなくなってきたのに気づいて。このままでは成果が上がらなくなる。そう危機感を覚えて原因を考えたときに、人数が増えたせいで社員1人当たりのコミュニケーション回数が減っていることに気がつきました。5人の時代は毎日2回、月50回くらい全員で食事して会話していたんですが、社員が60人にまで増えると全員と毎日ご飯食べて……というわけにはいかなくなりますからね。

小池 温男氏
小池 温男(こいけ・はるお)氏
トークノート株式会社 代表取締役
2003年、有限会社ラピースドリーム設立。飲食事業、インターネット事業を行う。2010年、トークノート株式会社を設立し、2011年に社内SNS「Talknote」をリリース。ネクシィーズ、エー・ピーカンパニーの導入を皮切りに導入企業を拡大。現在も多くの成長企業がTalknoteを導入。

 そこで社員全員に僕の言葉を届け、全員からレスポンスを得られつつ会話もできる、そういう組織マネジメント向けコミュニケーションツールがないか探し始めました。でもメーリングリストとかSkypeとか、携帯メールでのメール配信、サイボウズの掲示板での情報共有、ブログ、mixiのコミュニティ……あらゆるツールを試したんですが、結局「これだ!」というものは1つもありませんでした。みんなで1か所に集まって会話しているような感覚になれるツール、そういうものがなかったんです。

 そうこうしているうちに、今度はインターネット部門にいた20人ほどの社員が一斉に辞めてしまうという事件が起きました。会社に将来性を感じられなくなり、嫌になってしまったんでしょう。その影響で事業が回せなくなり、止めざるを得なくなりました。

 結局、当時は5人の組織と60人の組織ではマネジメントの難易度が違うことがよく分かっていなかったんです。そして、組織の拡大スピードにコミュニケーション基盤の改善スピードが追いつかなかった。これが失敗の原因です。

――当時からユーザーがコメントを寄せ合うツールはいくつかあったかと思いますが、それらのツールでは「みんなで集まっている感覚」は得られなかったのですか?

 そのころはまだFacebookもLINEもなく、リアルタイムに情報を一斉に発信できるチャットはSkypeを除くとほとんど存在していませんでした。ただ、そもそもチャットは少人数での細かいおしゃべりや会話には適しているものの、1対50人など大人数でのコミュニケーションには不向きです。

――個人が多人数相手に考えやアイデアを発信し、リアルタイムで全体に共有できるツールを求めていたけれども、条件に合致するものがなかったと。

 メーリングリストを使って関係者に情報を送っているところもあると思いますが、全ての情報を共有しているとメールが1日に200通、300通にもなってしまう。その大量のメールを1通1通開封して確認するかというと、ほとんどの人はそうしません。つまり、情報を見られる状況にはあるが見ない、ということになり、「これさっきメーリングリストで流しておいたよね?」と聞いても「え、見ていません」という事態がしばしば起こります。

 しかもメーリングリストだと誰がメールを見て、誰が見ていないのかが分かりません。また質問しようとしてメーリングリストに返信すると、見せる必要はない相手にまで質問が行き渡ってしまうという欠点もある。おまけにその質問は何百ものメールに埋もれ、相手のレスポンスも遅くなります。つまり、コミュニケーションの双方向性が保証されにくいんです。

――確かにメールはあくまで書類を回している感覚で、テンポ感に欠けるきらいがあります。

 メーリングリストとは違い、タイムライン上に並んだ多くの質問から気になる質問だけを素早く確認、即座に返信できるツールがあればいいのに……そういった思いがTalknote開発へとつながっていったんです。

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目指したのは「ラーメン屋のおじさん」でも普通に使えるコミュニケーションツール

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この記事の著者

市古 明典(IT人材ラボ ラボ長)(イチゴ アキノリ)

1972年愛知県生まれ。宝飾店の売り子、辞書専門編集プロダクションの編集者(兼MS Access担当)を経て、2000年に株式会社翔泳社に入社。月刊DBマガジン(休刊)、IT系技術書・資格学習書の編集を担当後、2014年4月より開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集に参加。その後、資格学...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

池谷 翼(YOSCA)(イケタニ ツバサ)

大学在学中に先端情報技術と社会の関係性に関心を持ち、独自に情報収集を始める。現在はIT・テック系ライターとして、業務効率化支援などtoB向けITツール・サービスをテーマとした取材、記事執筆を中心に活動中。趣味はSF映画鑑賞。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://hrzine.jp/article/detail/1040 2018/06/19 06:00

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