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コンサルティングファームの人材育成術 | #3

SE/ITコンサルタントも業務コンサルタントのスキルを身に付けよう

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 筆者は現在、EYアドバイザリー・アンド・コンサルティングのサプライチェーン&オペレーションズチームに所属し、クライアントのバリューチェーン全体をスコープとし、課題解決や利益向上のためのソリューション提供を行っています。しかし、キャリアのスタートはSE/ITコンサルタントでした。当時を振り返ってみると、プロジェクトによっては、業務コンサルタント領域の一部を担当することもありました。また、SE/ITコンサルタント業務の遂行においても、業務コンサルタント的な視野・視点を持つことは強力な武器となります。本稿では筆者の経験をもとに、SE/ITコンサルタントが業務コンサルタントのスキルを身に付けるためのヒントをお伝えしようと思います。

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はじめに

 業務コンサルタントとして必要なスキルをご理解いただくため、まずは筆者が所属するEYアドバイザリー・アンド・コンサルティング(以降、EYACC)のサプライチェーン&オペレーションズ(以降、SC&O)チームの業務やその背景から話を始めます。

 昨今、企業のサプライチェーンはグローバル化が大きく進み、各国の税制改革や社会情勢変化、市場変化などの影響により、ますます多様化・複雑化が進んでいます。そのため、単に物流や在庫管理といった個々の機能を適正化したり、それらに伴うオペレーションを効率化したりするだけでは、企業は競争力を維持できなくなっています。企業の課題は複雑に絡み合い、旧来のサプライチェーンの範囲だけでは、本質的な課題解決は難しくなるばかりです。

 そうした状況の下、SC&Oチームではクライアントのバリューチェーン全体をスコープとし、課題解決や利益向上のためのソリューション提供を行っています。また、テクノロジーの進化に伴い、新たなバリューチェーンを生み出す案件も非常に多くなっています。クライアントが検討を進める事業やそれを支える業務がどうあるべきか、今後どう進展していくべきなのかといった戦略定義から、戦略実現に向けたロードマップの策定、最終的には現場部門のオペレーション設計やチェンジマネジメントまで、一気通貫したコンサルティングを実施しています。

 こうしたコンサルティング業務を行う中で身に付けてきたスキルは、SE/ITコンサルタントの方にも役立つものです。以降では筆者の経験をもとにこのスキルを、SE/ITコンサルタントの方に向けてご紹介します。

SE・ITコンサルタント・業務系コンサルタントの関係

 ところで、SE、ITコンサルタントと、業務コンサルタントの大きな違いは何でしょう。プロジェクトによってはSEが業務コンサルタント領域の一部を実施することもありますし、同じようなことがSE、ITコンサルタントの間でもよくあります。そのため、違いをプロジェクト内の役割から一概に述べることはできません。代わりに、どういった能力を多く有しているかというポイントで違いを述べてみると、次のようになります。

SE
システム導入における一連のプロセスに関する実現力を深く有している。
ITコンサルタント
経営・事業戦略を実現するためのITシステムの構想からアーキテクチャ設計、実行、ITプロジェクトマネジメントまでを業務領域横断的に行う能力を有している。
業務コンサルタント
経営・事業戦略を実現するためのサービス企画とともに、組織、業務プロセス、ITシステムを横断的に検討・設計・チェンジマネジメント・定着化させるための能力を有している。

 SE、ITコンサルタント、業務コンサルタントの能力にはそれぞれの特徴があり、深くスペシャリティを追求する方が多い職業です。ただ、企業の変革を支援するという観点では、方法・能力は違うが方向性は同じであり、SE⇔ITコンサルタント⇔業務コンサルタントとキャリアを変化させながら、自身の能力を最大化させる方も大勢います。実際、筆者が所属するSC&Oチームには、SEやITコンサルタントとして一連のシステム開発プロセスを経験した方、特にビジネスプロセス改善/改革要素を含んだシステム構築に携わった経験のある方が大勢います。

総合系コンサルティングファームが持っている力

 総合系コンサルティングファーム(以下、総合系ファーム)は一般的にストラテジー、ファイナンス、ピープル、サプライチェーン、テクノロジーといった多くのサービス/ケイパビリティを有し、サービスを柔軟に変化/組み合わせることによってあらゆる企業課題に対応できます。また、デジタルを活用した新たな事業やバリューチェーンを創造することもできます。企業は業務オペレーションの効率化とともに、法規制や内部規制といったリスクの観点からもクリアしなければならない課題を多く抱えています。このような企業を取り巻くあらゆる課題にアプローチできるのが総合系ファームの力です。

 筆者はITコンサルタント時代、基幹系システムの刷新プロジェクトや、全社ビジネスプロセス改革を伴う業務システムの刷新プロジェクトに参画し、その中でクライアントの様々な課題に直面しつつ、その度にあるべき姿をディスカッションしてきました。しかし、現場オペレーションレベルの課題であっても、根底はクライアントが歩んだ歴史に由来するものであったり、事業の方向性を考えた場合に不可欠なものであったりと、小手先のシステム機能で解消できない課題も多く存在しました。その中でクライアントに必要なソリューションはITだけではないと気づきました。総合系ファーム(現職)へ移ったのにはそのような背景がありました。

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この記事の著者

舘 佳佑(タチ ケイスケ)

EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社 サプライチェーン&オペレーションズ マネージャー。新卒で国内大手ITコンサルティングファームに入社。基幹システムの刷新プロジェクトや全社ビジネスプロセス改革を伴う業務システムの刷新プロジェクトを経験。その後EYACCへジョインし、主に製造...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://hrzine.jp/article/detail/1155 2018/07/30 06:00

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