このシステムは、8月28日早朝に発生した佐賀豪雨において、従業員への指示・連絡をスムーズに行えなかったことを教訓に、プライムデリカが緊急連絡・安否確認システムの導入を検討したことから開発がスタートした。同社によれば、市場には数多くの緊急連絡・安否確認システムが出ているが、その多くはインターネットやメールを利用したもの。メールアドレス変更や意図しない拒否設定により、従業員の携帯端末に緊急連絡などを送っても届かない可能性が危惧されているという。また、従業員から寄せられる安否情報の取りまとめ要領についても改善の余地があった。
プライムデリカは、SMS送信サービス提供会社であり、関連特許も数多く取得しており高い技術力が評価できるエクスリンクに開発を打診。エクスリンクは、従業員別URLの添付による開封確認機能、事業拠点ごとの電話帳作成機能、安否状況確認管理画面、外国語対応といったプライムデリカからのリクエストに応える形でシステムの開発を進めた。
そうして開発された緊急連絡・安否確認システムは、電話の信号線を使うSMSで連絡を送信するため、強い連絡網を組めるという。年配者が多く利用する携帯電話(フィーチャーフォン)にも対応しているほか、アプリのインストールも不要。SMSには、メールよりも送信先(アドレスや電話番号)の変更が少ないというメリットや、一斉送信後に届いたかどうかが分かるといったメリットもある。
同システムを使ったサービスは「SMS安否確認システム」として、エクスリンクが12月より全国の一般企業向けに提供を開始する。利用料は15万円~/年。