政府や各大学で、博士課程人材のキャリア支援に関する積極的な議論や仕組み作りが進んでいる。しかし、国内企業では、高度な専門的知識を必要とする部署や業務が存在するにもかかわらず、新卒の一括採用・一括教育が一般的であり、博士課程人材の専門スキルを直接的に活かす採用ができていないのが現状。また、求職者側から見た場合、企業への就職に関する情報源が同じ研究室出身のOBや学内の企業説明会などに限定される傾向があり、博士課程に進学した後に民間企業で活躍するキャリアをイメージするための情報が不足しているといった問題がある。
このような状況を鑑み、epiSTが開設した「博士のキャリア」では、「ジョブ型採用」「スカウト機能」「ロールモデルのインタビュー記事」の3点を特徴として、これらの課題を解決していくという。
- ジョブ型採用
- 「博士のキャリア」で取り扱う求人は、職務が具体的に明示され、求職者の専門性を評価軸とするジョブ型採用を原則とし、研究経験を通じて培った専門知識が活かせる仕事をマッチングする。
- スカウト機能
- 求職者が大学院や研究室における研究内容を登録しておくことで、その研究内容に興味を持った企業からスカウトを受けられる機能を設置。研究者としての専門性を軸とした就職活動・採用活動を支援する。
- ロールモデルのインタビュー記事
- 企業で活躍する博士課程人材へのインタビュー記事を「博士のキャリアstories」として掲載し、求職者に対して具体的なロールモデルを提示する。また企業に対しては、専門知識を持った高度専門人材の活躍をアピールすることで、採用市場における競争力を向上する場を提供する。
epiSTでは「今後も産学連携ネットワークを通じて継続的に『博士のキャリア』のコンテンツを充実させ、企業と修士・博士・ポスドク人材の橋渡し役を担います」と述べている。