マイナビは、2021年卒業予定の学生を対象とする、企業の採用活動と学生の就職活動および、今後の展望などをまとめた資料「2020年度(2021年卒)新卒採用・就職戦線総括」を発表した。
同資料で紹介されている、2020年度(2021年卒)新卒採用・就職戦線の主な特徴は以下のとおり。
- ①インターンシップを実施したか否かで企業の採用充足率に大きな差が生じる
- 2020年6月時点の採用充足率(採用予定数に対して現在採用が確定している割合)について、インターンシップを実施した企業と実施しなかった企業を比較したところ、「0割(採用が確定している人はいない)」の割合に大きな差がついた。全体でも「0割」は36.6%(前年比9.1ポイント増)と例年に比べ厳しい状況だが、インターンシップを実施していない企業に限ると割合は55.4%(前年比12.0ポイント増)まで増加した。
- ②面接のWeb化は大手企業が中心、半数以上の企業は全て対面で実施
- 21年卒新卒採用では、WebセミナーやWeb面接の導入拡大が話題になっていたが、企業によってWeb化の程度に差があった。実施した全ての面接をWeb化したと回答した割合は8.1%にとどまる一方、全て対面で実施した割合は52.4%と半数を超えた。ただし、従業員規模1000人以上の大手企業ではWeb化が進んでおり、5割以上の面接をWeb化したと回答した割合は62.0%となった。
- ③2021年卒で新卒採用を実施した企業の約8割は、2022年卒も実施する予定と回答
- 2021年卒採用を実施した企業に2022年卒の採用予定を聞いたところ、実施する予定と回答した割合が8割を超えた(81.1%)。採用予定数について3.7%が減らす、16.8%が未定ではあるが、2021年卒並との回答が最も多く55.4%だった。景況感の見通しは不透明な状況が続いているが、定期的に新卒採用を実施している企業はおおむね継続するようだ。
- ④2022年卒のインターンシップは対面での実施が望ましいと考える企業が多数
- Webで実施するインターンシップについての回答は「全ての就業体験は対面でなければ実施できないと思う」が37.7%、「一部、Webで実施できるものもあるが、どちらかというと対面での実施が望ましいと思う」が53.7%となり、オンラインよりも対面実施が望ましいと考える企業が多い結果となった。