学情は、在宅勤務・テレワークによる若手社員への影響に関して、企業の人事担当者にアンケートを実施した。調査期間は2020年12月11日~12月18日。688件の回答があった。
若手社員が在宅勤務・テレワークをする際に課題になる点は「モチベーションの状態をつかみにくい」が77.6%で最多。次いで、「報連相などのコミュニケーション不足」65.8%、「作業の進捗状況や成果の把握が難しい」56.0%と続く。「コミュニケーションを取る機会が減っているので、様子がわかりにくい」「プロセスの評価がしにくくなった」「オンラインでは、双方向のやりとりや細かな心情などの把握に限界を感じる」などの声が寄せられた。
また、「例年よりも入社1年目での退職が増えた」「1年目での退職が例年はない職種でも、今年は退職が出てしまった」という指摘もあった。緊急事態宣言が発出されたことにより、出社比率の低下を検討・実施する企業も増えている中、若手社員のモチベーション把握や、育成・戦力化に課題を感じる企業が増えることが想定される。
一方、「残業などの労働時間を把握しにくい」「オンラインツールの活用が不十分」の回答は2割台にとどまった。「テレワークで使用するチャットやWeb会議システムは、中堅・ベテラン社員より使いこなせている若手社員も多い」「若手社員は、オンラインツールは問題なく活用できている」などの声が寄せられた。
なお、2020年12月時点でのテレワーク実施状況は、「以前(新型コロナウイルス感染拡大前)から導入し、現在も実施している」7.4%、「新型コロナウイルス対策として導入し、現在も実施している」52.3%で、テレワークの実施率は59.7%。その他の回答は、「新型コロナウイルス対策として導入し、現在は実施していない」18.8%、「導入検討中、導入準備中」5.8%、「導入予定はない」15.7%となった。