マイナビは、現在正社員として働いている2020年に転職した20代~50代の男女1500名を対象に、転職者の傾向や変化を調査した「転職動向調査2021年版」を発表した。調査期間は、スクリーニング調査が2021年1月20日~1月22日、本調査が2021年1月26日~2月1日。
2020年に転職した20代~50代男女の転職率は前年比2.1ポイント減の4.9%だった。2016年から2019年までは増加傾向にあったが、2020年は減少に転じ、2018年と同水準となった。また、2020年に転職した人のうち67.5%が在職中に転職し、35.9%は離職中に転職している(複数回の転職経験者を含む)。
転職に対する考え方について、「転職は前向きな行動である」という回答が前年比1.4ポイント増の69.7%で、過去3年間と比較しても増加傾向にあり、「転職は必要である」という意見も半数を超えた。転職に対してポジティブに考えている転職者が多いことが分かる。
新型コロナウイルスの影響で、転職に積極的になった割合は36.9%(「転職に積極的になった」+「やや転職に積極的になった」)となり、転職に消極的になった割合19.0%(「転職に慎重になった」+「やや転職に慎重になった」)の約2倍となった。特に、20代男性の51.2%が新型コロナウイルスをきっかけに転職活動に積極的になったと回答した。
異業種への転職率は48.8%となり、前年(48.2%)から0.6ポイント増加した。業種別に見ると、前職の業種が「医療・福祉・介護」「IT・通信・インターネット」だった人は引き続き同業への転職が多い。一方、前職の業種が「フードサービス」だった人の異業種への転職率は82.4%となっており、前年(56.9%)から25.5ポイントも増加し、約1.5倍になった。新型コロナウイルスが「フードサービス」業界に与えた影響が目に見える結果となった。
リファラル採用の一環として、知人・友人に自社を紹介したことがある人の割合は32.2%。特に20代・30代の男性や営業職の割合が高く、4割前後に紹介経験がある。紹介した理由としては「会社から知人・友人を紹介してほしいと頼まれたから(35.8%)」「自分が勤める会社の環境が良く、友人に勧めたいと思ったから(35.6%)」「知人・友人から紹介してほしいと頼まれたから(35.0%)」が上位に挙がった。