リクルートの就職みらい研究所は、同研究所学生調査モニターの大学生・大学院生を対象に「就職プロセス調査」を実施した。
4月1日時点の大学生(大学院生除く)の就職内定率は28.1%(-3.2ポイント)※と、前年同月と比べて低くなった(※内々定を含む。カッコ内数値は前年同月差。以下同)。
文理別に見ると、文系が25.4%(-2.2ポイント)、理系が33.9%(-6.0ポイント)と特に理系が低くなっている。例年この時期に増加する傾向にあった理系学生の内定出しが進んでいないことが、今回の内定率に関係していると考えられる。理系学生の内定取得先企業を前年と比べて見ると「情報通信業」「機械器具製造業」などでは高くなっているものの「建設業」「製造業(機械以外)」では低くなっている。各活動の実施率を前年と比べると、学生全体で実施率が下がっている項目が多く、例年に比べ思うように活動が進んでいない学生の割合が増えている様子がうかがえる。
また、インターンシップへの参加や、キャリアセンターへの相談などで理系学生の減少幅が大きくなっている。学生の活動が前年よりも進んでいないことから、企業によっては計画通りに進められていないことも想定される。
その一方で、内定を取得している学生については、内定取得企業数、保有企業数が前年と比べて増加している。このことから、動いている学生と、まだ動いていない学生の差がより顕著に表れていると考えられる。22卒については前年より続くコロナ禍の影響もあり、インターンシップ参加や、OB・OG訪問がうまく進まなかった学生もいることが推察される。周りがどう動いているか分からないという学生の声も増えている。コロナ禍における変化は大きく、Web上での就職活動も可能になった。就職みらい研究所は、学生はWeb上での説明会によって志望する企業の情報を取得し、活動を進めることが必要となるだろう、と述べている。