リーディングマークは、「2022年卒就職人気企業ランキング」を企画・編集し、上位100社の人気ランキングを発表した。対象大学は東京大学、慶應義塾大学、早稲田大学、東京工業大学、一橋大学、京都大学、大阪大学、神戸大学、北海道大学、東北大学、名古屋大学、九州大学の計12大学。調査期間は、2021年2月22日~3月16日。2146名(文系64.9%、理系32.3%、その他2.8% / 男性65.5%、女性34.5%)から回答を得ている。
直近3年間では、ランキング上位5位を5大総合商社が独占し続けたが、22卒ランキングでは、総合商社の牙城にサントリー、三井住友銀行が食い込む結果となった。就職活動の長期化も相まって、学生の企業選択の取捨選択が進み、人気が分散化したことが大きな要因と考えられる。
また、例年、合同説明会などで学生は情報を集めていたが、オンライン上でのコンテンツが増えてきたことで企業情報を取得することが容易になっている。知名度だけではなく、学生に魅力を伝えられる、真に実力がある企業に集まりやすい状況になり、群雄割拠の状態。特にIT/通信インフラ、業界トップのメーカー、メガバンクが順位を伸ばす結果となった。
IT/通信企業の順位が軒並み上がっており、楽天(17位→14位)、NTTデータ(30位→19位)、NTTドコモ(68位→44位)を筆頭に、KDDI、NTTコミュニケーションズなどもTOP100にランクインしており、志望する学生層が広がっている。 サントリー、キリンといったtoCメーカーで順位を伸ばしている企業が増えた。また、旭化成(22位→9位)、凸版印刷(36位→16位)などのtoBメーカーも人気が上がっているのが特徴。例年、企業を認知しないまま、就活を終えていた学生も多かったが、オンラインコンテンツを通して、認知が拡大しており、学生に魅力を伝えられている企業のランキングが上がった。
また、メガバンク3社も大幅に順位が上昇。三井住友銀行は過去最高の6位。リストラのニュースなどで学生からの人気も下がっていたが、リブランディングに成功。学生からはFinTech領域への投資、キャリアとして経営に必要なファイナンスの知識が身に付き、専門性を持てることがポジティブに映っている。
2022年卒就職人気企業ランキング 1~100位
大学別に見ても、東大生のランキングでは楽天が7位、外務省が24位にランクイン。NTTドコモ、KDDIが京大生のランキングで30位以内にランクイン。早大生、慶應生のランキングでは、広告、損害保険が上位にランクインとなっているなど、全体結果と若干の違いは見られるものの、全体の傾向と大きく変わらない結果となった。
2022年卒大学別就職人気企業ランキング 1〜30位
近年人気が上がっているコンサルティングファームや外資系企業に関しては、本選考を終えている企業も多いため、本調査ではランキングを落としているが、年間を通じては根強い人気を誇っている。2021年5月の調査では、外資コンサル(アクセンチュア、マッキンゼーなど)、外資メーカー(P&G、ユニリーバ)、IT企業(サイバーエージェント、Amazonなど)の人気もさらに高く、年間を通してみると各企業の人気がさらに分散化されている。