クラウド型採用サイト作成ツール「採用係長」を提供するネットオンは、同サービスの登録ユーザーである中小企業の採用担当者を対象に、コロナ禍におけるWeb面接の導入実態調査を実施し、結果を発表した。調査期間は2021年6月21日~7月4日で、有効回答数は300。
Web面接の導入状況を質問したところ(n=300)、「導入している」と回答した事業所は18.7%だった。同サービスの登録ユーザーである中小企業においては、Web面接を利用している事業所が少ないという結果になった。
Web面接を導入している事業所へ、利用中のWeb面接ツールについて質問したところ(n=56)、「zoom」が最も多く85.7%だった。2位は「Skype」(21.4%)、3位は「Google Meet」(19.6%)だった。また、全体の37.5%が複数のツールを併用していることが分かった。
新型コロナウイルスの流行後にWeb面接を導入した事業所は、78.6%に上った(n=56)。新型コロナウイルスが、採用面接のあり方を変える大きなきっかけになったことが分かる。
Web面接を初めて導入した事業所へメリットを質問したところ(n=44)、全体の半数以上が「面接のスケジュール調整がしやすくなった」と回答した。次いで、「選考スピードが速くなった」と「遠方の人材を確保できた」が同率(25.0%)で並んだ。Web面接の導入は、コロナ禍における対策だけではなく、採用力の強化にもつながっていることが見て取れる。
一方、2割を超える事業所が「特にメリットは感じていない」と回答しており、メリットの有無にかかわらず、その必要性の高さからWeb面接を実施している状況もうかがえる結果となった。
Web面接で苦労した点について質問したところ、最も多かったのは「応募者の声が聞こえないなどの音声トラブル」だった。52.3%の事業所で何らかの音声トラブルを経験していることが明らかになった。さらに「表情が読み取れない、意思疎通がとれない」「通信環境の確保」がいずれも30%を超える結果となった。Web面接ならではの課題が浮き彫りになっている。
新型コロナウイルス収束後のWeb面接の活用意向について質問したところ、90%以上が「はい」と回答した。Web面接を導入した企業の大多数がWeb面接の有用性を感じていることがうかがえる。