日本マンパワーは、2020年9月に設立した「キャリアのこれから研究所」で検討を進めていた、ニューノーマル時代におけるキャリア自律のあり方「(仮称)新・キャリア発達モデル」を発表した。
2020年3月に経団連は「Society5.0時代を切り拓く人材の育成―企業と働き手の成長に向けて―」の中で「企業が従業員のキャリア自律を支援するための仕組みや施策の整備の必要性」を訴えている。また、2021年には厚生労働省が「第11次職業能力開発基本計画」において「労働者の自律的・主体的なキャリア形成の推進」を強く訴えている。
このような背景から、「キャリア自律」というワードが企業と個人の関係性において注目を集めている。キャリア開発に40年以上携わってきた日本マンパワーは、日本社会に必要なキャリア自律の考え方を「(仮称)新・キャリア発達モデル」として提唱。同モデルは、個々人のキャリア自律や内的な成長につながる基盤(OS)となる。このOSが広がることで、キャリア自律が推進されることを目的としている。
(仮称)新・キャリア発達モデルの概要は次のとおり。
【目的】
働く人と組織がさらに元気になる「キャリア発達モデル」を探求し、個人のキャリア自律を促し、組織の成長に資する考え方を提唱する。
【方法】
- <フェーズ1>何を?WHAT ~9月21日まで
- 日本を元気にするキャリア発達として何が必要かを具体的なテーゼとして示す。
- <フェーズ2>育むための「調査」と「対話」 ~12月末まで
- テーゼを通じて多くの方々と社会的対話を展開し、実証調査をしながらモデルを育てる。
- 11月のJCDA2万名大会で発表。12月1日に自主イベントを開催。
- <フェーズ3>どうやって?HOW ~2022年4月リリース
- モデルを体現し、深めるための研修や教材、ツールをリリース。
【モデル概要】
先行研究として、「人生100年時代の働き方の変化」「日本型雇用慣行や日本特有の文化」「キャリア発達理論の変遷」「成人発達理論」「組織開発」「Z世代のレポート」などをふまえ、まとめたものが9つのテーゼとなっている。
今後は、(仮称)新・キャリア発達モデルの考え方に共感する企業との、実証研究をスタートする。研究の成果を反映したサービスは順次リリースを行い、正式なサービスリリースは2022年4月を予定している。