早期退職による損失は1人約500万円とも
選考で重要なのは、半年〜3年以内といった早期退職につながるミスマッチ採用を極力減らすことです。弊社の試算では、早期退職(入社後半年で離職した場合)による損失は約485万円と算出されています。
採用したエンジニアの給与レンジによっては、数千万円までコストが増大することもあります。いかにミスマッチを防ぐことが重要か、数字として見ると改めて理解できますね。では、実際に選考プロセスで候補者を正しく見極めるにはどうしたらよいのでしょうか。
見るべき3つの技術的ポイント
ここで紹介する3つのポイントはいずれも重要で、人事と採用担当エンジニアがともに理解しておく必要があります。
コーディングスキル
基礎的なコンピューターサイエンスの知識を持って、手際よくコードが書けるかを評価する指標です。プログラミング言語を問わず、「配列やハッシュマップへの理解はあるか」といった一般的な知識を見ます。
測る手段として最も効果的なのは、実際にコードを書いてもらうこと。簡単な関数を実装するアルゴリズム形式のコーディング試験は国内外で行われています。
専門知識
コーディング結果だけでは分からない、プログラミング言語や開発環境に対する理解力を評価する指標です。採用対象のポジションを考慮し、実際の業務で自走できるほどの十分なスキルを備えているのかを判断します。
これを測る方法には、「口頭面接のディスカッションで専門知識を問う」「専門知識が必要な技術課題を候補者に解いてもらう」などがあります。
システム設計力
大規模、または複雑なシステムを設計できる力を備えているかを評価する指標です。システム構成に関する知識力や過去の経験を見るため、口頭面接やドローイングツールを用いた実技面接を行います。
例えば、「Twitterのタイムラインを設計してください」といった課題を出し、面接官とともにホワイトボード上でシステム設計をするという「システムデザイン面接」を実践している企業もあります。