SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

HRzine Day(エイチアールジン・デイ)は、人が活き会社が成長する人事のWebマガジン「HRzine」が主催するイベントです。毎回、人事の重要課題を1つテーマに設定し、識者やエキスパードが持つ知見・経験を、参加者のみなさんと共有しています。

直近開催のイベントはこちら!

HR×Data Forum

2025年5月27日(火)@オンライン

主要製品スペック一覧

人事業務の効率・確度・精度を高めるために欠かせないHRテクノロジー。その主な製品の機能を分野ごとに比較できる資料群です。製品検討の参考資料としてご活用ください。

eラーニング・LMS<br>主要製品スペック一覧 2024

eラーニング・LMS
主要製品スペック一覧 2024

その他のスペック一覧

人事労務管理システム<br>主要製品スペック一覧 2023

人事労務管理システム
主要製品スペック一覧 2023

タレントマネジメントシステム<br>主要製品スペック一覧 2023

タレントマネジメントシステム
主要製品スペック一覧 2023

特別寄稿《職場環境》| 従業員の働き方支援

知らないうちに進行する「隠れ介護」——早期発見のためのチェックポイントと対応策

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena

 日本は超高齢社会に突入し、「隠れ介護」という新たな社会問題が注目されています。隠れ介護とは、家族の介護を担いながらも職場や周囲にその事実を伝えず、仕事を続ける状況を指します。この状態に陥る背景には、昇進や評価への影響を懸念し、相談をためらう心理が存在します。隠れ介護が長期化すると、介護離職やメンタルヘルス問題、生産性低下といった深刻な影響をもたらす可能性があります。またこの4月に改正育児・介護休業法が施行され、介護のための休暇や対象が拡大し、企業では研修など環境整備が求められます。本記事では、隠れ介護の早期発見と対応策について詳しく解説し、企業が取り組むべき課題とその解決策を探ります。

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena

2025年4月より改正育児・介護休業法が施行

 2025年4月施行の改正育児・介護休業法は、介護離職防止と仕事・介護の両立支援を強化する内容となっています。主な改正点は次の4点です。

1介護休暇の要件緩和
これまで労使協定で6ヵ月未満の勤続者を対象外にできましたが、改正後はすべての労働者が初日から休暇取得可能となります。
2企業の雇用環境整備義務の明確化
介護休業制度の利用促進に向け、相談窓口設置や研修実施、制度利用事例の収集・提供のいずれかを義務付け、従業員が安心して制度を活用できる基盤整備を求めるものです。
3個別対応の強化
介護が必要な状況を申し出た従業員に対し、企業は介護休業制度の詳細(内容・申請方法・給付金等)を個別に周知し、利用意向を確認するプロセスが義務化されます。特に40歳以上の従業員には事前説明が求められるように、早期の情報提供による準備支援が特徴です。
4テレワークの推進
介護が必要な従業員が在宅勤務を選択しやすくなるよう、企業に努力義務が課されます。

 企業側には就業規則の見直しが不可欠で、介護休暇の新基準やテレワーク規定の整備が必要となります。さらに制度周知の徹底や相談体制の構築、柔軟な働き方の導入が急務です。

 改正の背景には、2030年に300万人に達すると予測されるビジネスケアラー問題があり、中核人材の離職防止と生産性維持が企業存続の鍵であるという認識があります。この法改正は、超高齢社会における雇用維持と社会保障制度持続性の両立を目指す重要な施策といえます。

そして2025年問題——団塊世代が全員75歳以上に

 2025年は、いわゆる「団塊世代」(1947年~1949年生まれ)が全員75歳以上となる年です。これに伴い、日本のさまざまな社会問題が顕在化すると予想されています。これが「2025年問題」と呼ばれるものです。

 企業においては、労働力不足、熟練労働者の技術継承などの問題だけでなく、組織の中核を担う従業員の間で親世代の介護を担うビジネスケアラーが増加します。企業は育児だけでなく、介護に対する柔軟な対応も求められるようになります。

次のページ
隠れ介護とは

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena
特別寄稿《職場環境》連載記事一覧
この記事の著者

佐藤 雄一郎(サトウ ユウイチロウ)

公益財団法人日本ケアフィット共育機構 経営企画室室長。2014年公益財団法人日本ケアフィット共育機構入構。年間1万人近く受講する"サービス介助士"の講習運営に携わる中で、ダイバーシティ&インクルージョンに関わる企業や障害当事者とのネットワークを広げ、企業の垣根を超えたコラボレーションや事業者と障害当...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事をシェア

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena
HRzine
https://hrzine.jp/article/detail/6583 2025/04/22 08:00

Special Contents

AD

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

HRzine Day(エイチアールジン・デイ)は、人が活き会社が成長する人事のWebマガジン「HRzine」が主催するイベントです。毎回、人事の重要課題を1つテーマに設定し、識者やエキスパードが持つ知見・経験を、参加者のみなさんと共有しています。

2025年5月27日(火)@オンライン

イベントカレンダーを見る

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング