メンタルヘルステクノロジーズは、人的資本経営の本質に関する実態調査を実施し、その結果を発表した。
調査の概要と結果は以下のとおり。
- 調査方法:リサーチPR「リサピー」の企画によるインターネット調査
- 調査期間:2023年1月6日〜1月7日
- 有効回答数:人的資本経営に取り組んでいる企業の経営者、IR担当者、人事110名
人的資本経営の目的は、経営者の約半数が「生産性の向上」「自社のイメージアップ」と回答
「Q1.あなたのお勤め先の企業の、人的資本経営の目的を教えてください。(複数回答)」(n=110)と質問したところ、「生産性の向上」が48.2%、「自社のイメージアップ」が46.4%、「従業員のエンゲージメント向上」が38.2%となった。
経営者の9割が、「人的資本経営」への投資家からの注目の高まりを実感
「Q2.人的資本経営は、投資家からの注目が高まっていると思いますか。」(n=110)と質問したところ、「非常にそう思う」が37.3%、「ややそう思う」が52.7%だった。
理由は、「SDGsやESG経営への注目度が高いから」が59.6%で最多
Q2で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した人に、「Q3.あなたが、『人的資本経営』が投資家からの注目度を高めていると思う理由を教えてください。(複数回答)」(n=99)と質問したところ、「SDGsやESG経営への注目度が高いから」が59.6%、「無形資産の価値が高まっているから」が47.5%、「市場競争が激化し、他社との差別化が難しくなっているから」が41.4%となった。
79.1%が、人的資本は「情報開示」自体が目的になっていると実感
「Q4.人的資本に関して、『情報開示』自体が目的になっていると感じますか。」(n=110)と質問したところ、「非常にそう感じる」が33.6%、「ややそう感じる」が45.5%だった。
理由は、「自社の人的資本経営の目標や目的が曖昧」や「今後人的情報開示が義務化されるから」が4割以上で最多
Q4で「非常にそう感じる」「ややそう感じる」と回答した人に、「Q5.人的資本に関して、『情報開示』自体が目的になっている理由はなんだと思いますか。(複数回答)」(n=87)と質問したところ、「自社の人的資本経営の目標や目的が曖昧だから」が44.8%、「今後人的情報開示が義務化されるから」が44.8%、「業界全体として開示を行う企業が多いという理由で始めたから」が42.5%となった。
85.5%が人的資本経営の実現に向けた働きやすい組織づくりは、「生産性・企業価値の向上につながる」と回答
「Q6.人的資本経営の実現に向けた働きやすい組織づくりは、生産性の向上や企業価値の向上につながると思いますか。」(n=110)と質問したところ、「非常にそう思う」が41.9%、「ややそう思う」が43.6%だった。
経営者の8割以上が「従業員が生き生きと働けるための施策ができている」と回答
「Q7.あなたのお勤め先では、従業員が生き生きと働けるための施策ができていますか。」(n=110)と質問したところ、「非常にそう思う」が30.9%、「ややそう思う」が50.0%となった。
具体的な施策、「勤務形態の配慮」が74.2%で最多
Q7で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した人に、「Q8.従業員が生き生きと働けるための施策としてどのような取り組みを行っていますか。(複数回答)」(n=89)と質問したところ、「勤務形態の配慮」が74.2%、「健康経営の充実」が53.9%、「職場環境の整備」が52.8%だった。
93.3%の企業で、「従業員が生き生きと働けているか」検証済み
Q7で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した人に、「Q9.あなたのお勤め先では、従業員が生き生きと働けているか、検証できていますか。」(n=89)と質問したところ、「非常にそう思う」が40.5%、「ややそう思う」が52.8%となった。
検証方法として、6割以上が「健康診断」「ストレスチェック」を実施
Q9で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した人に、「Q10.従業員が生き生きと働けているか、をどのように検証していますか。(複数回答)」(n=83)と質問したところ、「健康診断」が63.9%、「ストレスチェック」が60.2%、「アンケート・組織サーベイ」が47.0%だった。
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