ProFutureの研究機関であるHR総研は、「人的資本価値の最大化に向けたキャリア自律の課題」を調査した。
調査の概要は次のとおり。
- アンケート名称:【HR総研】「人的資本価値の最大化に向けたキャリア自律の課題」に関するアンケート
- 調査主体:HR総研(ProFuture株式会社)
- 調査期間:2023年5月29~6月9日
- 調査方法:Webアンケート
- 調査対象:企業の人事責任者・担当者
- 有効回答:204件
社員のキャリア自律を前向きに対応している大企業は約9割
企業における社員の「キャリア自律の推進」の状況を企業規模別にみると、従業員数1001名以上の大企業では、「ある程度取り組んでいる」が最多で28%、「積極的に取り組んでいる」「少し取り組んでいる」がともに17%で、これらを合計すると「取り組んでいる」の割合は62%となった。また、「取組みに向けた検討をしている」(24%)を合わせると、「前向きに対応している」割合は86%となった。
301~1000名の中堅企業では「取り組んでいる」は39%、「前向きに対応している」割合は71%で、大企業よりは割合が低いが前向きな企業が多数という結果になった。また、300名以下の中小企業でも、中堅企業と同様に「取り組んでいる」割合は40%、「前向きに対応している」割合は62%となっている。
懸念点は「組織目標と社員のキャリアプランのミスマッチ」が最多
「キャリア自律」の推進を開始した、もしくは検討し始めた当初に懸念していたデメリットについて質問した。「組織目標と社員のキャリアプランのミスマッチ」が最多で28%、次いで「関連コストの増加」「優秀人材の離職増加」がともに26%となっている。
また、組織目標と社員のキャリアプランのミスマッチが生じたときの対応を聞いた。集まった回答の一部抜粋は次図のとおり。
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