エン・ジャパンは、同社が運営する総合求人サイト「エン転職」上で、「アフターコロナの働き方」についてアンケートを実施した。
5類化後の働き方はテレワークとハイブリッドワークがそれぞれ19%
現在の会社への出社頻度を質問したところ、「毎日出社」は53%、「出社していない(テレワーク)」は19%、出社とテレワークを掛け合わせて週何日か出社する「ハイブリッドワーク」は19%であった。業種別で見ると、「毎日出社」の比率が最も高いのは「インフラ」(65%)、最も低いのは「IT・通信・インターネット」(37%)で、28ポイントの開きがある。
5類化後に出社が増えた人は10%
5類化に伴って出社頻度に変化があったかを聞いたところ、「出社が増えた」と回答した人は10%となった。出社頻度の増加に対する所感は、「良いと思う」は56%(とても良いと思う:21%、まあまあ良いと思う:35%)で、半数以上が好意的に受け止めていることが分かる。年代別で見ると、20代が51%、30代が50%だったのに対し、40代以上は60%と最も高い比率であった。
詳しい理由は次のとおり。
- 「とても良いと思う」「まあまあ良いと思う」と回答した人
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- コロナも落ち着いてきたため、テレワークだと支障が出ていた部分を、以前と同じ体制に戻して補っていったほうがよいと思う(20代/女性)
- リモートのほうが経費削減、効率化というメリットがあると思うが、やはり出社はオンオフの切り替えができ、仕事以外の交流や協調性が生まれると思うため(30代/女性)
- 在宅勤務はコミュニケーション不足にもつながるし、ふだん休めるはずの家が仕事場所になるため、休めている感覚がなくなる。仕事と休日の切り替えが難しくなる(40代/男性)
- 「あまり良いと思わない」「良くないと思う」と回答した人
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- コロナ禍でリモートワークが可能だと判断できたのに、必要なく出社させることに意義を感じない(20代/女性)
- 5類になったとしても感染リスクは以前とまったく変わらないので、テレワークは存続させるべき(30代/男性)
- 現在の勤務先が、コロナ禍でも全出勤で時代遅れだと感じた。多様な働き方が浸透してきた中で、出社を増やす企業は、時代を逆行しているようで違和感を抱く(40代/男性)
理想の出社頻度は20~30代と40代以上で差がみられる
理想の出社頻度を聞いたところ、「週3日以上」を希望する人が63%(毎日出社、週4日出社、週3日出社:それぞれ21%)となった。年代別で見ると「毎日出社」の回答割合に違いが見られ、40代以上が26%であるのに対し、20代は14%、30代は16%と2割を下回る結果となった。
また、出社頻度は、転職活動における企業選びにどの程度影響するか質問すると、「影響する」と回答した人は63%(とても影響する:30%、少し影響する:33%)となった。
具体的な理由は次のとおり。
- 「とても影響する」「少し影響する」と回答した人
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- 接客業からIT系に転職したときテレワーク勤務になったが、あらためて接客業で人と話すことの楽しさを感じた。テレワークがほとんどない職場を探している(20代/女性)
- テレワークの環境を整えられない企業は、できる企業と比較すると、資金面で不安を感じてしまうため。また導入すらしていない企業は、社員の健康や安全を軽視しているのではと推察してしまうから(30代/男性)
- 自宅にオンラインで働く環境が無いため、出社できる企業を探している(40代/男性)
- 「あまり影響しない」「わからない」と回答した人
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- 企業によって理由が様々あると思うため。リモート上で仕事が完結するならその方針に従うし、出社しなければコミュニケーションに支障が出るのであれば、その方針に従う(20代/女性)
- 出社頻度を重要視しすぎると仕事の幅が狭まるため(30代/男性)
- 自宅付近で探しているため、全出社でも構わない(40代/女性)
なお、調査の概要は次のとおり。
- 調査方法:インターネットによるアンケート
- 調査対象:エン転職を利用するユーザー
- 調査期間:2023年6月28日~7月27日
- 有効回答数:7783名
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