リスクモンスターは、「社員研修に関するアンケート」をリスモンサービス利用会員企業およびメールマガジン登録企業に対して実施した。
eラーニングは全社研修で利用される傾向
研修方法別に実施している研修内容について聞いたところ、eラーニングでは「コンプライアンス研修」が40.8%で最多となり、次いで「情報セキュリティ研修」が37.6%、「ハラスメント防止研修」が35.6%と続いた。
一方で集合研修では、「新入社員研修」が52.0%で最も多く、次いで「管理職研修」が38.0%、「中堅社員研修」が36.8%と続いた。eラーニングでは全社員が対象となる研修が多く実施されているのに対し、集合研修ではディスカッションやグループワークを取り入れた階層別研修を中心に実施されている傾向にある。
新入社員に身につけさせたいスキルは「ビジネスマナー」
新入社員・若手社員に身につけさせたいスキルを聞いたところ、「ビジネスマナー(マナー、電話・メール対応、文書作成など)」が84.4%で最多となり、次いで「ビジネス基礎(社会人基礎力、タイムマネジメント、PDCAなど)」が82.8%、「コミュニケーション」が64.4%と続き、どの職種にも求められる基本的なスキルを重視していることが分かった。
人材育成戦略の要となる階層別研修が重要視される傾向に
重視する研修内容を聞いたところ、「新入社員研修」が51.6%で最も多く、「コンプライアンス研修」が36.8%、「管理職研修」が35.2%と続いた。また、実施している研修については、「新入社員研修」が63.6%で最多となり、次いで「中堅社員研修」が51.6%、「コンプライアンス研修」が49.2%と続いた。
重視する研修、実施している研修のいずれにおいても、階層別研修が上位に含まれており、階層別研修は単なる知識の習得ではなく、各階層に応じたスキル習得やキャリア成長支援となるため、企業の人材育成戦略において欠かせない要素であることが分かる。
4社に1社が教育・研修予算を増額
2024年度の教育・研修予算について聞いたところ、前年度と比較して「変化なし」が62.0%、「増加(大幅に増加+やや増加)」が24.0%、「削減(大幅に削減+やや削減)」が2.8%となり、予算に変動がないという回答が多い結果となった。教育・研修の予算を一定に保ち、社員への投資を継続している企業が過半数以上を占めている。
教育・研修予算に増減があった場合の理由について、予算が「増加(大幅に増加+やや増加)」した理由としては「研修数変動」が92.3%、「社員数変動」が89.4%で、研修の実施数や対象となる社員の増加が、予算拡大の主な要因であると考えられるという。
なお、調査の概要は次のとおり。
- 調査名称:第1回「社員研修に関するアンケート」調査
- 調査方法/エリア:インターネット調査/全国
- 期間:2024年8月8~30日
- 調査対象者:リスクモンスター会員およびメールマガジン登録ユーザー
- 有効回答数:250社
【関連記事】
・デジタル人材育成に取り組む企業は約7割 一方で、「研修に自主的に参加した」は17%—グロービス調べ
・次世代リーダー育成に向け、企業経営を学ぶ教育プログラム「ビジネス・マネジメント研修」を提供—キカガク
・研修内容を自由にカスタムでき、1名から受講可能 「IT人材育成パッケージ研修」を提供—コードキャンプ