circusは、中途採用担当の人事を対象に実施した「ビジネス職の母集団形成に関する調査レポート」を公開した。
採用手法
すべての年収帯において、人材紹介(個別契約)経由の採用決定が最も多く、特に「年収400〜699万円」の層においてその傾向が顕著であった。一方で、「年収399万円以下」の層は、求人サイト経由の採用が23.8%とほかの年収帯と比べて約4〜5倍高く、低コストで広範な母集団を形成しやすい点が影響しているという。また、リファラル採用は「年収700万円以上」の層でのみ15.0%を占めており、信頼性や即戦力が重視されるポジションの採用では活用される傾向が見受けられた。
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スカウトの返信率とカスタマイズ度合い
返信率とカスタマイズ度合いを比較すると、「BIZREACH」は最も返信率が高く、カスタマイズ度合いも高い傾向が見られた。審査制や有料プランの影響により、転職意欲の高いユーザーが多く、文面の差が成果に直結しやすい媒体という。「doda ダイレクト」は、今回比較した4媒体の中では、返信率・カスタマイズ度合いともに平均的であった。
「リクルートダイレクトスカウト」は返信率が最も低く、カスタマイズなしと回答した企業が半数を超えた。AIによる自動スカウトやレジュメ転用などの影響により、文面の工夫が成果につながりにくいと捉える企業が多い可能性があるとしている。「Wantedly」は返信率こそ相対的に低いものの、カスタマイズの取り組みが相対的に強く、文面工夫の傾向が見られた。
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契約エージェント社数
全体として、採用人数が多い企業ほど、人材紹介会社との契約社数が多くなる傾向が見られる。特に、採用人数が「5〜16名」の企業と「17名以上」の企業を比較すると、契約社数の平均が2.7倍となっており、採用人数に応じて契約社数が段階的に増加する傾向がうかがえる。
また、採用人数が増えるほど、候補者との接点を多角的に確保するため、人材紹介会社との関係を広く構築している企業も一定数存在している。全体の平均契約数は23.5社であった。
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なお、調査の概要は次のとおり。
- 調査主体:circus
- 調査期間:2025年5月14~28日
- 調査対象:全国の企業人事担当者(同調査は、circusAGENTの契約有無に関わらず実施)
- 有効回答数:179社
- 調査方法:アンケートをメールで依頼し、アンケートフォームで回答
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