Synergy Careerは、26卒と27卒の就活生を対象に、新卒のベンチャー就職に関する調査を実施した。
大手企業志向とベンチャー企業志向の割合
「ややベンチャー企業がいい」「絶対にベンチャー企業がいい」と答えた就活生はわずか10.5%。特に「絶対にベンチャー企業がいい」と答えた学生が6.5%で、これは少数派ながらも強い意志を持った層と言える。
また、「どちらとも言えない」は28.5%で、この層の学生にとっては、企業が提示するキャリアビジョンや働き方が、自分の進路選択を大きく左右する鍵になるという。

ベンチャー企業のポジティブなイメージ
ベンチャー企業のポジティブなイメージとして多く挙げられたのは、「成長スピードが速い」(68人)や「社員の裁量が大きい」(66人)だった。自由度の高い環境で早く成長したい、自分の力を試したいと考える学生にとって、ベンチャー企業は魅力的に感じることが分かる。

ベンチャー企業のネガティブなイメージ
一方、ベンチャー企業のネガティブなイメージとして最も多く挙げられたのは、「経営の安定性が低い」(71人)だった。次いで「福利厚生の不足」(62人)、「社会的認知度が低い」(60人)といった安心感や社会的評価に関する要素が上位に並んでいる。
また、「給与が低い」「研修制度の不足」といった待遇・教育面での懸念も目立った。ベンチャー企業の魅力と裏返しの部分が、ネガティブイメージにつながっていることがうかがえる。

ベンチャー企業に入社するなら譲れない条件
ベンチャー企業に入社する際の譲れない条件として、最も多く挙げられたのは「給与」(59人)だった。次いで「福利厚生」(57人)、「年間休日」(53人)、「社風が良い」(52人)と続いた。就活生の企業選びでは、安定した待遇や生活基盤を重視しており、ベンチャー企業に入社するなら最低限の待遇が必要だと考えていることが分かった。

ベンチャーから大手へ転職できると思う割合
ベンチャーから大手への転職について「できると思う」「どちらかといえばできると思う」を合わせると35.5%で、3人に1人は転職は可能だと考えていると分かった。
また、「難しいと思う」「どちらかといえば難しい」と回答した割合も33.5%で、大手企業への転職のハードルを意識している層が一定数存在している。ベンチャー経験の価値をどう捉えるかについては、学生の間でも見解が分かれている状況がうかがえた。

なお、調査の概要は次のとおり。
- 調査対象:26卒・27卒で就活中・就活を終えた学生
- 調査期間:2025年9月2~3日
- 調査方法:インターネット上でのアンケート調査
- 有効回答数:200人(男性72人:女性128人)
- 備考:ベンチャー企業の定義について、同調査では新しい価値を提供している企業のことを指す
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