マイナビが運営する総合転職情報サイト「マイナビ転職」は、2025年に新卒入社した男女を対象に行った「新入社員の意識調査(2025)」の結果を発表した。
2025年度新入社員の平均月収は23.4万円で昨年よりやや増加
新入社員の平均月収は23.4万円で前年(22.2万円)から1.2万円上昇した。内訳を見ると、前年に比べ19〜21万円台の割合が7.3ポイント減り、25万円以上の割合は増加しており、初任給アップの風潮の影響がうかがえる。
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初任給上昇についての自由回答を見ると、「うれしい」「どの業種でも底上げされていると感じる」という意見の一方で、「物価上昇や税金などで引かれあまり実感はない」「上がったのは一部の企業だけ」「一人暮らしは厳しい」との意見も見られた。
また、新入社員と中堅層の給与逆転現象について、「先輩との距離を感じる」などやりづらさを感じているような意見もあった。
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入社2ヵ月時点で「辞めたい」と思ったことがある人は約3割
新入社員のうち入社2ヵ月時点で「会社を辞めたい」と思ったことがある人は37.0%、うち転職活動をしている人は3.5%で、少ないながらも一部の人は入社2ヵ月時点ですでに転職活動を行っていることが分かった。
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昨今、話題となっている「退職代行」については、使うことは問題ないと回答したのは75.7%(「自分もやめるときは使いたい」が5.4%、「自分が使うのは抵抗があるが、人が使うのは問題ないと思う」が70.3%)だった。他者のサービス利用には抵抗を示さないものの、自身の利用には抵抗感がある傾向が見られた。
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今の会社を3年以内に退職希望する割合は男性で14.8%、女性で27.7%とほぼ2倍の差
今の会社での勤続意向年数を聞くと「3年以内」が21.1%、「4~10年以内」が31.6%、「10年以上」が32.0%であった。男女別で見ると、男性は「10年以上」の38.8%、女性は「3年以内」の27.7%がそれぞれ最多となった。
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勤続意向年数が10年以下と回答した人に理由を聞くと、「ライフステージに合わせて働き方を変えたいから」が最多で、特に女性は35.0%と男性より10ポイント近く高く、ほかの理由と比べて大きく差が見られた。
女性のほうがライフステージの変化(結婚や子育てなど)とキャリアが密接に関連していると推察される。男性では「色んな会社で経験を積んでいきたいから」が30.6%で最多となり、自身のキャリアを見据えて転職などを検討している可能性が見られた。
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将来結婚したい人は8割超、子どもが欲しい人は約7割にとどまるが月収別で差が出る
将来のライフスタイルについて、「結婚したい人」は83.4%、「子どもが欲しい人」は68.9%であった。子どもが欲しい割合を月収別で見ると、「月収21万円以下」は65.0%にとどまる一方、「31万円以上」では87.0%と約9割に上り、月収別で差も見られた。
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将来のキャリアについては「定年まで会社員」を希望する人が6割を超え、専業主婦(主夫)希望は2.9%にとどまった。男女別で見ると、男性は「管理職などキャリアアップしたい」が63.3%で、女性の33.0%と比較して30ポイント以上高く、キャリアアップ思考が高い傾向が見られた。
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なお、調査の概要は次のとおり。
- 調査期間:2025年6月20~23日
- 調査方法:Web調査を実施
- 調査対象:2025年卒の新入社員を対象にWeb調査を実施
- 有効回答数:800名(内訳:22~23歳の男性400名、女性400名)
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