マイナビは、大学1・2年生向けのキャリア教育や、より若年層に向けたキャリア教育への企業の取り組み状況をまとめた「マイナビ 2027年卒インターンシップ・キャリア形成支援活動に関する企業調査<若年層向けキャリア教育について>」の結果を発表した。
同調査の結果について、マイナビは以下のように述べている。
大学生低学年(大学1・2年生)向けのキャリア教育に取り組む企業は14.2%。半数近くの企業が今後の実施に前向き
大学生低学年(大学1・2年生)向けのキャリア教育の取り組み状況について、「現時点ですでに実施している」企業の割合は14.2%であった。一方で、「まだ検討もしていないが、必要性を感じている」(34.5%)、「2026年以内に実施する予定」(2.0%)、「時期は確定していないが、実施を検討している」(10.6%)を合わせると、半数近くの企業が実施に対して前向きな姿勢を示している。
また、企業が大学低学年のキャリア教育に取り組むメリットについては、「自社や業界の魅力を早い段階で学生に知ってもらえる」(50.6%)が最も多く、「学生の自社や業界への認知度が上がる」(49.3%)、「学生の自社や業界への理解度が上がる」(44.7%)と続いた。
自社や業界への理解や認知の向上をメリットに感じている企業が多い一方で、「学生にキャリアを考えるきっかけを提供できる」(36.2%)、「学生に社会と接するきっかけを提供できる」(26.5%)など、学生のキャリア形成に貢献できることや、「大学との連携が強化できる」(25.0%)、「自社と地域の魅力を発信できる」(21.4%)といった大学や地域とのつながりを意識した回答も目立った。
5社に1社が高校生向けキャリア教育を実施。中学生向けに行う企業も約7社に1社。自社の認知や理解度を高める「企業ブランディング」だけでなく、教育や社会貢献の目的も
高校生、中学生、小学生を対象にしたキャリア教育の取り組み状況について、「すでに実施している」と回答した企業は「高校生向け」(20.6%)が最多で、次いで「中学生向け」(13.5%)、「小学生向け」(7.0%)となった。実施理由を聞くと「児童・生徒に将来やキャリアを考えるきっかけを提供できる」(54.6%)が最も多く、「児童・生徒の自社や業界への認知度が上がる」(49.2%)、「学校との連携が強化できる」(48.4%)が続いた。自社の認知や理解度を高める企業ブランディングの観点に加えて、教育的な側面や社会貢献の目的もあることが分かる。
具体的な取り組み内容を聞くと、「中高生向けに生成AIなどを用いてWebサイトを作成する授業を実施。反響は好調で、近年継続して実施している(ソフトウエア・通信)」、「学校から依頼があり、セミナーや金融教育を実施している(金融)」などが挙げられた。また、「会社内のエンゲージメントが向上したり、職場の雰囲気が和やかになったりといい効果を感じるが、内容が各部署へ丸投げになっているなど対応への難しさも感じる(製造)」など、社内への良い影響を感じる一方で、プログラムを企画する難しさを明かす企業もあった。
【調査概要】
- 調査期間:2025年11月14日(金)~2025年11月28日(金)
- 調査方法:マイナビ運営の情報メディア「HUMAN CAPITALサポネット」/調査案内メール掲載のWebフォームへ入力
- 調査対象:マイナビ2027利用企業担当者宛にメールマガジンにて案内
- 調査機関:自社調べ
- 有効回答数:1282社(上場 115社、非上場 1167社|製造 461社、非製造 821社)
【関連記事】
・27卒向けインターンシップ実施企業は約7割、働き方改革で休日開催できないの声も—マイナビ調べ
・「27卒 大学生キャリア意向調査10月<インターンシップ・キャリア形成活動>」を発表—マイナビ調べ
・就職活動の軸がある27卒は約7割 「軸がないとやる気がないと思われて落とされそう」の声—マイナビ調べ

