STMとBoot Campで自ら考える力をつける
同社に入社した新入社員は、まずは「Starter Mission(STM)」と呼ばれる突破型の研修と、それに続く技術研修コース「Boot Camp」を受けることになる。STMでは主に、基礎的な問題解決能力を養うトレーニングを行う。受講者はビジネス上の課題を提示され、それを解決する方策を独力で考案してアウトプットすることが求められる。単なる知識の吸収でなく、ソフトウェアメーカーとして新たな価値創造を続けるため、自ら考えて設計する力を重視するのがワークスアプリケーションズの新人研修の大きな特徴だ。
このコンセプトは、STMの後に控えるBoot Campのプログラム内容にも受け継がれている。同社の技術者向け教育施策全般を担うEducation Dept.でマネジャーを務めるスカディング・ダグラス氏によれば、Boot Campの技術トレーニングの進め方は、他の日本企業が行うそれとは様相が大きく異なるという。
「一般的な日本企業の技術研修では、受講者全員がそろって、カリキュラムの順番に沿って1段階ずつ内容をこなしていきます。しかしワークスアプリケーションズのBoot Campでは、まず課題だけを与えて、それを解決するためのプロセス自体を一から受講者に考えさせます。こうしたトレーニング形態は、私がかつて働いていた米国企業では決して珍しいものではありませんが、日本ではかなりユニークな存在だと思います」