一定の条件を満たせば採用活動と接続できるが…… 知られていない「あるルール」とは
タイプ3とタイプ4のうち、一定の条件を満たしたプログラムであれば、参加学生の情報を採用活動に活用できる。しかし、ここに大きな課題が残されている。長谷川氏は、インターンシップとしての各種要件を満たしたうえで学生情報を利用する場合、採用広報に利用できるのは3月1日以降、採用選考に利用できるのは6月1日以降と厳格に定められていることを指摘した。
マイナビの調査によれば、「インターンシップと名乗るには特定の条件を満たす必要がある」ことを知っている企業は78.6%に上る。しかし、「参加した学生の情報を採用選考に用いることができるのは採用活動開始以降と決められている」ことを把握している企業は33.2%にとどまっているという。
長谷川氏はこの状況に対し、「認知度が低いことによって、インターンシップを採用活動と混同してしまう企業も多く存在する。こうした理解不足が、就職活動の早期化を助長している実態につながっている可能性も考えられる」と懸念を示した。インターンシップはあくまで学生のキャリア形成支援活動であり、定義の正しい理解が課題解決の第一歩であると強調した。
明確に異なる就職活動とキャリア形成活動の目的
こうした課題を踏まえ、長谷川氏は就職活動とキャリア形成活動の違いについて改めて整理した。
就職活動が「企業の選考を受けて内定を受け、就職先を決めるプロセス」であるのに対し、キャリア形成活動は「社会的、職業的自立に向け必要な能力や態度を育て、キャリア発達を促し、職業観を涵養(かんよう)すること」を目的としている。この順序を踏まずに就職活動が早期化すると、自己理解や企業理解が不十分なまま選考が進み、結果として選考辞退や早期離職といったミスマッチの要因になりかねないという。
調査によると、学生はインターンシップへの参加を「適職を知るための機会」や今後のキャリアを考えるヒントを探す場として捉えており、企業側も、採用へのつながりに加えて「学生がキャリアを考えるきっかけになる」ことや「働くこと・就職に前向きになる」ことを期待していることが分かった。人事は、インターンシップに対する正しい理解を深めて、双方にとって有意義な学生のキャリア形成支援活動を行いたい。

