iCDでは、主にIT技術者などに求められる業務(タスク)と、それを支える能力や素養(スキル)を、それぞれ「タスクディクショナリ」「スキルディクショナリ」として体系化。経営戦略などに応じた人材育成や改善などに活用できるという。
今回公開されたiCD2016では、「セキュリティテスト」や「エデュケーション(教育)」に関するタスクを追加したほか、iCDが参照する各種知識体系の最新版への対応、「クラウドコンピューティング」に関するスキルが拡充された。さらに、IT技術者に求められる業務遂行能力や技術力の向上を図る手段の提示を目的として、研修事業者や資格試験を運営する資格実施団体などが提供する研修・資格情報も追加。iCDが提供するタスクやスキルとの関連付けが行われた。
iCD活用システムには利便性を向上させる機能のほか、iCD2016で追加された研修・資格情報を活用できる「研修・書籍、資格情報管理機能」を追加。研修・書籍、資格情報管理機能の追加を踏まえ、iCDを活用・推進している「特定非営利活動法人スキル標準ユーザー協会」を主体に、研修事業者や資格実施団体などが参画する「研究会」が発足。IPAは本研究会で検討された内容や意見などを参考に、iCD活用システムなどの改善を図っていくとしている。
iCDオフィシャルサイトは、iCDに関する情報を集約し、IT人材育成に関する最新動向やセミナー情報などを提供することを目的に開設。iCD初心者向けの説明や活用方法の掲載をはじめ、iCDを実際に活用している企業の事例紹介、iCDに関する最新情報などを提供する。また、iCDの活用状況に応じて、活用レベルを認定する「iCD活用企業認証制度」についても紹介している。
IPAでは、IT企業をはじめ、人材育成・教育担当者や経営者などを対象に、iCDの普及促進を目的とするセミナーを、7月12日に開催する予定である。