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こうして不利を克服した! WantedlyでのITエンジニア採用 | #4

“Wantedlyお兄ちゃん”が明かす、月間150人のエンジニア応募が来るカッコつけない運用――ディップ 小林宥太氏


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 ITエンジニアの採用において、基本ツールの1つとなっている「Wantedly」。掲載企業数が大幅に増えた現在、単に会社紹介や求人票を載せておくだけでは、結果を得ることが難しくなっているという。そんな中、Wantedlyを活用してITエンジニア採用に成功しているのが、「バイトル」や「はたらこねっと」などの求人情報サイトをはじめとする多数のメディアを運営しているディップ株式会社だ。「WANTEDLY VISIT AWARDS 2019」BRONZE賞を受賞し、“Wantedlyお兄ちゃん”の名でも知られる、同社 商品開発本部 次世代事業統括部 dip AI. Labの小林宥太氏に話を聞いた。

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学生目線と人事目線のハイブリッドが奏功

――小林さんが所属されている次世代事業統括部では、どのような事業を展開されているのでしょうか。

 日本初のAI・人工知能専門メディア「AINOW」、次世代事業統括部で働く人や働き方・文化を伝えるメディア「Jisedai」、日本最大級のスタートアップ専門メディア「StartupTimes」の3つのメディアを運営しています。

小林 宥太氏
小林 宥太(こばやし ゆうた)氏
ディップ株式会社 商品開発本部 次世代事業統括部 dip AI. Lab。
ディップ株式会社2年目。新規事業開発部門である次世代事業統括部に所属。同部署の長期インターン採用、新卒採用を担当。通称「Wantedlyお兄ちゃん」。複数の企業の採用コンサルを副業で請け負う。Twitterのフォロワー数は2019年12月27日現在1万1700人。

――御社がWantedlyで募集しているITエンジニアは、どのような人材ですか。

 大きく分けると、機械学習エンジニア、データサイエンティスト、RPAエンジニアの3つがあります。現在はWantedlyだけでしっかり応募も来ており、採用もできている状態です。

――そのような最先端領域を扱えるエンジニアは市場でも希少価値が高いと思います。しかも小林さんは内定者インターンとして入社後、わずか20日間で300エントリーを獲得されたという話も耳にしました。急速に成果を出せた理由を教えていただけませんか。

 もともと2017年4月に入社予定だったのですが、留年してしまってインターンをすることになりました。特に「Wantedlyを担当してくれ」と言われたわけではないのですが、僕自身Wantedly経由で応募していて、外から見て、あまりうまく活用できていないなと感じていたので、「Wantedlyで採用をやってみたい」と手を挙げたのがきっかけです。

 結果をすぐに出せた理由は、僕が学生時代に就活イベントを手がけていて、企業と学生をつなぐ仕事を引き受けていたこともあり、とにかくたくさんの学生の知り合いがいたからだと思います。その当時、Facebookでつながっている人が4000人ほどいました。ゼロから学生を集めるのは大変ですが、もともと学生コミュニティを持っていたので、その学生に向けてどういう募集を作れば応募してくれるかを考え、FacebookからWantedlyに誘導すればいいだけでした。

――とはいえ、少なくとも御社に興味を持って、話を聞きに行くというところまで気持ちを引き上げるのは、なかなかハードルが高いことです。いくら知り合いの学生がたくさんいるとはいえ、4000人中の300人というのはすごい割合だと思うのですが。

 最初は「ディップに入ることになったけれど留年しちゃったので1年間インターンします。Wantedlyやることにしたから、会いに来ませんか?」と自分のFacebookに投稿しました。最初の100人を僕の周りで集めることができれば、Wantedlyの中で表示順位が上がるんですね。Wantedlyの表示順位を上げることで、初めてディップの募集を目にして、応募してくれた方もたくさんいました。

――Wantedlyでの勝ち筋は最初から見えていたのですか。

 いえ、Wantedly運用はまったくの未経験でした。もともとWantedlyの個人ページのスコアを上げることは好きだったので、会社とは関係ないところで何をやればスコアが上がるのかをいろいろ試したりしていましたが。あとは単純に、当時ディップのWantedlyブログの発信がほぼゼロという状態だったので、「この会社にはどんな人がいるのか」「そもそもどんなオフィスで、どこにあるのか」といった学生目線で自分が足りないと感じていた情報を補完していったんです。穴を埋めていく感覚ですね。これができたのは、学生時代にいくつものイベントを企画する中で、人事の担当者と同じ目線で「学生を集めるにはどうしたらいいか」を考えてきた経験があったからだと思います。

――なるほど。学生目線と人事目線のハイブリッドだったわけですね。

 インターンをしていた最初の1年が一番いい感じでしたね。社員になってしまうと、どうしてもおじさん化してしまう。学生が欲しい情報は毎年変わるので、今となってはキャッチアップするのが大変です。

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この記事の著者

市古 明典(IT人材ラボ ラボ長)(イチゴ アキノリ)

1972年愛知県生まれ。宝飾店の売り子、辞書専門編集プロダクションの編集者(兼MS Access担当)を経て、2000年に株式会社翔泳社に入社。月刊DBマガジン(休刊)、IT系技術書・資格学習書の編集を担当後、2014年4月より開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集に参加。その後、資格学...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

野本 纏花(ノモト マドカ)

フリーライター。IT系企業のマーケティング担当を経て2010年8月からMarkeZine(翔泳社)にてライター業を開始。2011年1月からWriting&Marketing Company 518Lab(コトバラボ)として独立。共著に『ひとつ上のFacebookマネジメント術~情報収集・人脈づくり・...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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