リファラル採用を“行動”に移すまでのハードル
リファラル採用を仕組み化するためには、基本の3ステップ「認知」→「動機付け」→「行動」を進めていくことが重要です。前回までの記事では、リファラル採用において制度の「認知」を広めるための方法、それから社員が自発的に取り組みたくなる「動機付け」について紹介しました。
リファラル採用制度を知っていて、紹介したい動機があるにもかかわらず、実際に「行動」に移せないことがあります。リファラル採用を行動に移してもらうには、社員が面倒に思ったり、不安に思ったりすることがないかどうか、人事側でチェックすることが必要です。
自社に友人を紹介する行動の障壁と心理的ハードル
- どうやって友人に自社を紹介してよいか分からない
- 友人が自社に興味があるか分からない
- 人事や上司と調整することが面倒くさい
- 友人が選考を落ちたら気まずくならないか不安
このような行動の障壁や心理的ハードルをなくしておかなければ、せっかくのリファラル採用のチャンスを逃してしまいます。次に説明するような、社員に工数・負荷をかけずに紹介してもらうための施策を進めましょう。
紹介のハードルを下げて行動しやすくする施策
簡単に紹介できるフローを整える
リファラル採用ツールや専用申し込みURLなどを作成して、人事へ簡単に紹介し選考へ進めるようにフローを整えます。紹介から選考までのフローを明記したうえで、分からないことや不安を気軽に相談できるように人事の相談窓口も設定しておくとよいでしょう。
会社説明用のパンフレットや会社紹介資料を共有する
会社を簡単に紹介できるように、ポイントがまとまったパンフレットや会社紹介資料をWeb上に用意して、社員全員と共有しましょう。会社の理念や事業、制度を詳細に理解できている社員は多くありません。簡単に紹介できるように、「一言でいうなら?」といった文章を共有することも効果的でしょう。
転職をすぐには考えていない人も対象にする
友人が今転職したいと思っているかどうか、自社に興味があるかどうかは把握しきれません。必ずしもすぐに転職を考えている人でなくとも、転職潜在層を含めて紹介OKにすることで、声かけしやすくなります。
選考ではなくカジュアル面談を用意する
急に選考を受けてもらうのは、紹介された人にも企業にもハードルが高いので、まずはカジュアルな面談を設定するほうが安心です。お互いのことをリアルに知ることができる場として、人事や現場社員と話せる場があるといいでしょう。また、カジュアル面談の実施は確約にすると、書類選考などで落ちて気まずくなる心配がなくなるためおすすめです。
友人を誘いやすい気軽なイベントを開催する
カジュアルに自社を知ってもらうイベントを開催することで、友人を気軽に誘いやすくなります。また、友人側もオフィスに足を運んでいろいろな社員と話すことで、社風やその会社で働くキャリアを知ることができるでしょう。