帝国データバンクは、女性登用に対する企業の見解について調査を実施した。調査期間は2020年7月16日~31日、調査対象は全国2万3680社で、有効回答企業数は1万1732社。
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女性管理職の割合は平均7.8%と前年比0.1ポイント上昇。政府目標である「女性管理職30%以上」を超えている企業は7.5%(同0.4ポイント上昇)とわずかながら増加したものの、依然として低水準にとどまっている。また、女性従業員の割合は平均25.8%(同0.6ポイント上昇)、女性役員の割合は平均10.8%(同1.0ポイント上昇)となった。
今後、女性管理職の割合が増えると見込んでいる企業は21.7%となり、前年より1.9ポイント減少した。また、今後女性役員の割合が増えると見込んでいる企業は6.9%(同0.7ポイント減)だった。
社内外を問わず女性登用を進めている企業は42.6%となり、前年から7.4ポイント減少している。
女性登用を進めた効果では、「男女にかかわらず有能な人材を生かすことができた」(71.8%)が突出して高く、「女性の労働観が変化してきた」(29.1%)が続いた。
女性の活躍を促進するために重要なことでは、「妊娠・出産・子育て支援の充実」が64.7%でトップとなった。さらに、「仕事と子育ての両立支援」(56.2%)など、上位には女性における家庭負担の軽減に関する項目が並んだ。また、新型コロナウイルス感染拡大の影響で急速に普及が進む「テレワークの導入・拡充」は36.3%となり、3割以上の企業が女性活躍推進にもテレワークが重要であると認識していた。
女性登用を進めている企業からは「テレワークの推進など、子供や家庭に近い状況で仕事ができるような会社規定の見直しを進めていく」などといった声が挙がっている。帝国データバンクは、テレワーク普及の流れが女性活躍推進に向けてチャンスとなる可能性があると述べている。