パーソルキャリアが運営する転職サービス「doda(デューダ)」は、2008年〜2020年の期間に、dodaエージェントサービスを利用したビジネスパーソン約24万人の転職した年齢について調査を行った。
転職成功者の年齢の内訳を見ると、「24歳以下」が2019年の10.3%から0.9ポイント減の9.4%、「25~29歳」が2019年の39.4%から0.6ポイント減の38.8%。一方、「30~34歳」は23.2%から0.2ポイント増の23.4%、40歳以上は14.3%から1.2ポイント増の15.5%だった。新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、多くの業界で景気が後退したことで即戦力となる人材の採用が主流となり、未経験者の採用が減少傾向であるため、30歳以上の割合が増加したと考えられる。
職種別の割合を2019年と2020年で比較したところ、すべての年代で「技術系(IT・通信)」で転職する人の割合が増加した。具体的には、「24歳以下」で14.1%から2.7ポイント増の16.8%、「25~29歳」で15.2%から4.0ポイント増の19.2%、「30~34歳」で17.6%から2.4ポイント増の20.0%、「35~39歳」で20.2%から4.1ポイント増の24.3%、「40歳以上」で20.9%から7.2ポイント増の28.1%と、すべての年代で他の職種に比べ「技術系(IT・通信)」が最も数値を伸ばす結果となった。この背景には、コロナ禍で生じた「専門スキル・経験」を重視する傾向が伺える。また、非対面サービスの普及やテレワークに代表されるWithコロナの働き方を支えるIT人材へのニーズの高まりも影響していると考えられる。
24歳以下では、「営業系」(26.2%)で転職した人が最も多く、前年から0.6ポイント増加。次いで、前年から2.9ポイント減少した「販売/サービス系」(21.2%)であった。
25~29歳では、「営業系」(25.3%)で転職した人の割合が最も多くなったが、前年からは1.3ポイント減少した。2番目に多いのが「技術系(IT・通信)」(19.2%)で、前年から4.0ポイント増加。20代後半では、前年と比べ「技術系(IT・通信)」が大きく割合を伸ばし、「営業系」「販売/サービス系」「事務・アシスタント系」の割合は減少した。
30~34歳では、「技術系(IT・通信)」(20.0%)で転職した人の割合が最も多い結果となった。前年から2.4ポイント増加し、2019年に転職した人が最も多かった「営業系」を追い越した。2番目に多いのは「営業系」(19.2%)で、前年と比べ1.9ポイント減少した。
35〜39歳では、「技術系(IT・通信)」(24.3%)で転職した人の割合が最も多く、前年から4.1ポイント増加。次いで前年から0.7ポイント減少した「企画・管理系」(15.5%)となった。一方、前年から最も割合が減ったのは「技術系(電気/機械)」(10.9%)で、1.6ポイント減少した。
40歳以上で、転職した人の割合が最も多かったのは「技術系(IT・通信)」(28.1%)で、前年から7.2ポイント増加した。ほかに前年から割合を伸ばした職種は、0.3ポイント増加した「技術系(建築/土木)」(9.0%)のみであった。ほかの年代と比較すると「技術系(IT・通信)」「企画・管理系」「技術系(建築/土木)」の割合が大きく、「営業系」「販売/サービス系」は小さい傾向が見られた。