学情は、「2022年卒採用の会社説明会」に関して、企業の人事担当者にアンケートを実施した。調査期間は2021年1月5日~1月31日、2394件の有効回答数を得た。
会社説明会の開始時期は、「3月」が35.4%で最多。「12月以前」は31.3%で、2021年卒採用(新型コロナウイルス感染拡大前の、2020年1月に調査を実施)よりも、12.3ポイント増加した。「1月」8.9%、「2月」15.6%となっており、半数を超える55.8%の企業が、広報解禁となる「3月」より前に、会社説明会を開始していることが分かる。また、「3月」より前に会社説明会を開始する企業は、2021年卒採用比6.5ポイント増加しており、「早期化」の傾向が強くなっている。
会社説明会の「対面」と「オンライン」の実施比率は、「対面:オンライン=5:5」が17.8%で最多となった。対面とオンライン両方の選択肢を用意する企業が多いことが分かる。「オンラインのみ(対面:オンライン=0:10)」は14.9%で、「対面のみ(対面:オンライン=10:0)」は14.6%となった。
会社説明会の実施形式は、「対面形式」が最多で64.0%。次いで、「オンライン(生放送を行うライブ配信形式)」63.8%と続いた。「オンライン(事前に撮影した動画を配信するオンデマンド形式)」は24.0%にとどまっており、オンラインで会社説明会を開催する際は、「オンデマンド形式」ではなく「ライブ配信形式」で実施する企業が多いことが分かる。
学情の営業部門担当執行役員 歌津智義氏は、今回の調査結果について次のように述べている。
「コロナ禍での採用活動となる、2022年卒採用は、引き続き『オンライン』と『リアル(対面)』の併用・使い分けが必要になる。オンラインで開催する説明会は、『交通費の節約になる』『移動時間がなく、より多くの企業の説明会に参加できる』など、効率という面では学生から好意的に受け止められている一方、オンラインでは、企業情報や仕事内容を説明することはできても、企業の雰囲気や熱量を感じてもらうことは難しく、「企業の雰囲気を知りたい」というニーズも高まっている。
「雰囲気を知りたい」という学生のニーズを受け、2022年卒採用では、動画を導入する企業が増えている。映像やインタビューを通して、職場を体感する機会を提供することで、ミスマッチのない採用をしたいという企業も多い。感染症対策に考慮しながら、リアル(対面)や動画で「企業の雰囲気」や「実際に働く社員の声」を届けることが、2022年卒採用においてはカギになると考えられる」(歌津氏)