学情は、企業の2022年卒学生に対する採用計画・傾向を明らかにするため、「2022年3月卒業予定者 採用動向調査アンケート」を全国の企業および団体を対象に実施。その回答を集計し、「採用動向調査レポート」として発表した。調査期間は2021年1月5日~1月31日で、2394件の回答を得た。属性の内訳は上場・製造:147社、上場・非製造:218社、非上場・製造:513社、非上場・非製造:1516社。
今回の調査によると、採用予定数は「前年並」が57.8%と、コロナ禍ではありつつも、前年の採用数をキープする意向の企業が半数を超える結果となった。前年度調査と比較すると、「増やす」がポイントを下げ、「減らす」がポイントを上げた。その結果、「増やす」は11.8%、「減らす」は11.2%と拮抗していることが分かった。
また、採用予定数の前年からの伸び率は-3.8%と、10年ぶりに減少に転じた。最も減少率が大きいのは“非上場・製造”で-8.8%だった。
採用基準を変えない企業が71.8%と大半を占める一方、「厳しくする」+「やや厳しくする」は前年比11.0ポイント増の27.1%となり、厳選採用化が進むことが予想される結果となった。
そのほか、学情が同レポートに関して挙げているトピックスは以下のとおり。
- 企業セミナーの開始時期は、3月が35.4%で最多だが、前年比3.3ポイント減少となった。一方、12月以前が31.3%と大きく上昇した
- 面接などの選考開始のピークは前年同様3月で、41.3%だった。前年よりも僅かに早まる傾向が見られた
- 面接の対面とオンラインの実施比率は「対面:オンライン=10:0」(対面のみ)が25.1%で最多となった。「対面:オンライン=5:5」が22.2%で、それに次ぐ形となった
- 内々定出しの開始時期は、4月が24.6%で最多だが、前年比4.8ポイント減となった。早める企業と遅らせる企業に分かれる傾向が見られた
- 内定辞退対策は「懇親会(対面)」が49.1%で最多だが、前年比29.9ポイント減となった
- インターンシップの実施形式は、対面のみ=37.8%、対面とオンラインの併用=36.3%、オンラインのみ=25.9%という結果となった
- インターンシップの受け入れ日数について、オンライン形式の最多は「半日以下」で61.7%だった。一方、対面形式の最多は「1日」で49.1%という結果となった