マイナビは、同社が運営する総合転職情報サイト「マイナビ転職」において、「2021年2月度 正社員求人掲載数・応募数推移レポート」を発表した。本調査は、マイナビ転職に掲載された求人の「掲載数」「応募数」の推移を調査したもの。
2021年2月の掲載数は、前年同月(2020年2月)比99.4%で、2021年2月の応募数は前年同月比96.7%だった。
2018年の年間平均を100%とすると、2021年2月は前月(2021年1月)と比較して掲載数は7.2ポイント増加、応募数は1.0ポイント減少した。
業種別の掲載数では、「公的機関・その他[1]」が前年同月比154.5%と最も高く、次いで「コンサルティング」が145.5%、「不動産・建設・設備」が122.8%となった。
応募数は、「IT・通信・インターネット」が前年同月比119.9%と最も高く、次いで「不動産・建設・設備」が115.2%、「流通・小売・フード」が105.2%となった。
職種別の掲載数では、「コンサルタント・金融・不動産専門職」が前年同月比141.9%と最も高く、次いで「建築・土木」が139.5%、「企画・経営」が120.9%だった。
応募数は、「WEB・インターネット・ゲーム」が前年同月比150.4%と最も高く、次いで「ITエンジニア」が136.9%、「コンサルタント・金融・不動産専門職」が127.1%となった。
応募数が前年同月比で最も増加した「IT・通信・インターネット」の掲載数・応募数は、2018年の年間平均を100%とすると、2021年2月の掲載数は117.7%で、応募数は142.9%だった。2018年に比べ、IT・通信・インターネット業界の求人掲載数、応募数は増加しており、応募数の上昇率は特に大きい。
また、「IT・通信・インターネット」は経験者求人の割合が58.3%[2]で、全12業種のうち最も割合が高かった。経験者を求める傾向が他の業種より強い一方で、応募数のうち、未経験求人・経験者求人のどちらに応募したか比率を調べたところ、全体のうち63.1%が未経験求人への応募だった。
コロナ禍においてテレワークが浸透しIT環境の整備が行われるなど、IT業界の需要は高まっている。成長業界としての注目もあり応募数も増加しているため、未経験求人の倍率はほかの業界よりも高いと考えられる。
注
[1]: 「公的機関・その他」には、警察・消防・自衛隊、官公庁、公益・特殊・独立行政法人、生活協同組合、農業協同組合 (JA金融機関含む)、農林・水産が含まれている。
[2]: 「2021年2月度 正社員の平均初年度年収推移レポート」より