マイナビは、2022年3月卒業予定の全国の大学生、大学院生を対象に、「2022年卒 大学生Uターン・地元就職に関する調査」の結果を発表した。調査期間は、2021年3月18日~4月6日。5910名(文系男子:1096名、理系男子:1038名、文系女子:2629名、理系女子:1147名)から回答を得ている。
調査時点で地元就職(Uターンを含む)を希望している学生は57.8%で、前年に比べ2.9ポイント増加となった。2017年卒以降、地元就職を希望する学生は減少していたが、5年ぶりに増加に転じた。就職活動のオンライン化で帰省せずとも自宅で選考を受験できるケースが増え、地元企業を受けやすくなったことが要因の一つとして考えられる。
テレワークやリモートワークの推進で働く場所が自由になった際に、勤務先・居住地域の理想として当てはまるものを聞くと、勤務先の理想で最も多いのは「地方の企業に勤めたい」で前年比1.0ポイント増の48.2%。居住地域の理想で最も多いのは「地方に住みたい」で前年比2.2ポイント増の57.0%という結果になった。一方で、「東京の企業に勤めたい」という学生は前年比0.5ポイント減の19.7%、「東京に住みたい」という学生は前年比2.4ポイント減の12.7%と、東京の勤務・居住を希望する割合は減少している。コロナ禍でリモートワークが進んだり、東京から地方へ本社を移す企業があったりと、働き方を取り巻く環境は変化しており、学生の就職意識にも影響を与えているようだ。
地元企業への就職活動で障害だと感じていることについて、「交通費」と回答した割合が前年比12.7ポイント減の13.3%となった。コロナ禍で県をまたぐ移動の縮小、就職活動のオンライン化が進み、地元との往復にかかる交通費が大幅に減っていることが要因とみられる。一方で、「距離・時間」と回答した割合は19.1%で、前年の18.1%より微増している。