オラクルは、企業が従業員スキルを把握・管理・育成するために役立つ新しいソリューション「Oracle Dynamic Skills」を発表した。Oracle Dynamic Skillsは「Oracle Fusion Cloud Human Capital Management(HCM)」の一部で、従業員のスキルを総合的に可視化し、現在または将来、適切な人材を確保するために必要なインサイトを人事部門や管理職に提供する。
Oracle Dynamic Skillsの主な機能は以下のとおり。
Skills Nexus(スキルズ・ネクサス)
総合的に従業員スキルを可視化し、継続的に更新される記録のデータベース。これにより、人事部門および管理職は、従業員のスキルについて理解を深め、どこにギャップが存在し、どのスキルを開発または習得する必要があるかを把握できる。
世界で公開されているスキル、資格、職業のデータと、組織内の類似情報を組み合わせ、AIを使って組織が簡単にスキルを役割(ポジション)に割り当てられるようにする。これにより、ユーザーは自社のビジネス向けにカスタマイズされたスキルに関するデータを得られる。
また、従業員のスキルに変化があったり(従業員プロファイルへの新しいスキルの追加、人事考課時の既存スキルの更新など)、採用(人事異動含む)によって新しいスキルを獲得したりすると、Skills Nexusは自動的に更新される。これにより、Oracle Cloud HCMのユーザーは常に正確な組織のスキルの状況を見ることができるため、人事部門およびマネージャーはプロジェクトのリソース割り当て、トレーニング、採用について情報に基づいた判断を下すことが可能になる。
Skills Advisor(スキルズ・アドバイザー)
従業員が学ぶべきスキル、組織が特定の職務で採用すべきスキル、空き職種に適したスキルを持つ候補者を、AIを使って推薦する強力な推奨エンジン。人事部門は、これを使ってビジネスのサポートに適した人材を見つけることで、組織を強化できる。
Skills Nexusから得られたインサイトを利用して人事プロセス全体で推奨を提示することで、従業員を支援することも可能。例えば、「Oracle Recruiting」では、宣言したスキルと推測されるスキルの両方に関連する空き職種と候補者を結び付けられる。また、Oracle Cloud HCMに含まれる「Oracle Learning」学習体験システムでは、個人のキャリア目標に基づいて新規スキルを学ぶためのコースを推奨。Skills Advisorは、類似したスキルに関する異なる説明を、自然言語処理(テキスト・マイニング)を使って理解することもできる。これにより、自分の能力をどのように定義したかに関係なく、候補者と従業員は適切な機会を見つけられるようになる。
Skills Center(スキルズ・センター)
スキルの更新、新しい役割の検索や学習に取り組むためのパーソナライズされた従業員向けポータル。従業員がキャリア目標までの進捗状況を簡単に把握し、専門能力を強化するための行動を取れるようにすることで、従業員エンゲージメントを高め、従業員のスキルを向上できる。これは、Skills NexusからのデータとSkills Advisorからのインサイトを利用して、実用的な推奨を従業員に提供。トレーニングコースの修了、メンターとの面会、短期プロジェクトを通じた新たな経験の獲得など、さまざまなことに活用できる。
また、デスクトップやスマートフォン、Oracle Digital Assistant、Slack、Microsoft Teamsなど、さまざまなデバイスやソリューションからのアクセスも可能。