あしたのチームは、全国の従業員数5名以上300名未満で人事評価制度を導入している企業に勤める従業員を対象に、人事評価と給与に関する調査を実施し、結果を発表した。調査日は2021年2月19日で、有効回答数は300名。
人事評価と給与に関する調査トピックスは次のとおり。
給与額の決定方法について
- 給与額決定の際に考慮される項目は「人事評価の結果」が64.0%で最多となった。ただし、人事評価制度を導入していても給与に反映されない企業が3割以上であることが判明した。次いで「職務内容」53.3%、「役職」47.0%の順となった。
- 「人事評価の結果」が給与額決定に考慮される場合、「人事評価の加点も減点も、給与額の増減に反映される」75.0%が最多、次いで「人事評価の加点のみ、給与額アップに反映される」が23.0%となった。
- 自社の給与額決定方法が適切だと思うかについて「あまりそう思わない」39.7%、「そう思わない」14.7%と、適切だと思わない人が54.4%で過半数となった。
- 給与額決定方法が適切だと思わない理由TOP3は、1位「給与額の決め方が不透明だから」46.6%、2位「個人の成果や貢献度が給与に反映されないから」46.0%、3位「なぜその金額なのか説明されないから」36.8%だった。
給与額に対する満足度
- 自身の給与額に対する満足度を「自社の給与額決定方法が適切だと思うか」別に見ると、給与額決定方法が「適切だと思う」人は67.9%が満足と回答した(「満足」「やや満足」の計)。一方、「適切だと思わない」人は、8割以上が給与額に不満を持っていることが分かった。給与額決定方法が適切でないと給与額に不満を抱きやすいことが明らかになった。
正規雇用者・非正規雇用者ともに納得できる同一労働同一賃金について
- 正社員が考える、正規雇用者(正社員)と非正規雇用者(パート・アルバイト、有期契約社員等)が互いに納得できるフェアな賃金決定方法は、1位「業務に対する責任の有無・重みを考慮する」52.3%、2位「業務を細分化し各業務に相応の賃金を細かく設定する」35.0%、3位「管理系業務(原価・在庫管理、進捗管理、シフト管理等)の有無・重みを考慮する」33.7%だった。被評価者は評価者に比べ「非正規雇用者にも正社員同様に人事評価を行い評価結果により賃金を決める」25.4%の回答割合が高い結果となった。