マイナビは「2022年卒企業採用活動調査」を発表した。同調査は全国の企業3440社に、2021年6月時点の2022年卒の採用活動および2023年卒の採用計画について調査したもの。調査期間は2021年6月4日~6月21日。
調査結果の概要(一部抜粋)は以下のとおり。
2022年卒の採用予定数について2021年卒の入社実績数と比較して聞いたところ、「前年並み」と回答した割合は64.5%で最多、「増やした」という回答は21.7%となった。コロナ禍で企業の採用意欲の減退が懸念されていたが、定期的に新卒採用を行っている企業では、依然として意欲が高いことが分かる。
調査を実施した6月時点の採用充足率を聞いたところ、「採用が確定している人はいない」と回答した割合は前年比10.6ポイント減の26.0%だった。2021年卒は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、個別企業セミナーや面接の多くが中止となったが、今年はWebと対面を使い分けながら、ほぼ当初の予定通りに採用活動が進んだため、採用充足率の改善につながったと考えられる。
コロナ禍前に比べて応募者の居住地に変化があったかを聞いたところ、「他エリア在住の応募者が増えた」と回答した割合は37.7%だった。企業セミナーや面接の一部がWeb化されたことから「他エリア在住の応募者」が増加したと推察される。また、Webの利便性もさることながら、コロナ禍で学生の地元志向が向上する傾向にあったことなども影響していると推察される。
2023卒のインターンシップについて、実施形式別で内容に関する質問をしたところ、「会社見学・工場見学・職場見学」を対面で実施する割合は67.7%(前年比43.1ポイント増)、Webで実施する割合は27.8%(前年比16.2ポイント増)、「実際の現場での仕事体験」を対面で実施する割合が46.2%(前年比21.9ポイント増)、Webで実施する割合が6.9%(前年比3.9ポイント増)と特に増加している。また、「若手社員との交流会」「人事や社員の講義・レクチャー」「グループワーク」は、2022年卒に引き続き、対面・Webともにそれぞれ高い割合を維持している。一方、Web・対面それぞれで「この形式では実施しない」との回答は対面で3.1%、Webで9.1%とわずかであった。どちらかを選ぶというより、対面とWebそれぞれにふさわしい内容で使い分けていこうとする姿勢が読み取れる。
22年卒採用実施企業に対して23年卒計画を聞いたところ、85.7%が継続して実施すると回答、上場企業では94.4%となった。定期的に新卒採用を実施している企業は23年卒も継続していくとみられる。