味の素は、新たに「人財キャリアマネジメント基盤」を構築し、その要となる統合人材システムの運用を開始した。この取り組みを通じて、各従業員のキャリア形成とエンゲージメント向上をサポートする環境を強化し、多様なスキルや経験を生かした適所適財の人財配置を加速させることにより、企業価値の向上に貢献する。
同社は、2020〜2025中期経営計画における人材と組織に関わる取り組みとして、従業員が自律的に成長し、生産性の高い課題解決型組織を作ることを目的に、従業員と会社の共成長の実現に向けた変革を推進している。
今回、人材マネジメント全体としての成果の最大化を図るため、同社の人材マネジメントに必要な施策を改めて見直し。点在していたデータや施策の統合を実施し、新たなプラットフォームとなるグローバル連携を見据えた「人財キャリアマネジメント基盤」を構築したという。
基盤構築に当たっては、グローバルな人事・人材に関する豊富な知見を有するデロイト トーマツ コンサルティングから技術・ノウハウに関する支援を受けるとともに、基盤の要となる新たな統合人材システムには、グローバルで多数の導入実績を有するSAPジャパンの「SAP SuccessFactors」を選定した。
今回運用を開始した統合人材システムでは、各従業員が有する強みや専門性、社内外での経験やキャリアなどのプロフィールを全社員に公開することにより、従業員は社内の人材や仕事に関する情報を自由に入手できるようになり、自らのキャリア形成につなげられる。一方、会社は従業員のキャリア支援や人材育成を1つの基盤で行うことにより、最適な人材配置を効率的に行える。
同社は、今後も食と健康の課題解決企業を目指して、本質的な社会価値と企業価値を追求するASV(Ajinomoto Group Shared Value)経営を推進するとともに、人材に関する取り組みへの積極的な投資を通じて、多様性を持つ従業員が各々の強み、スキル、専門性を存分に発揮し、いきいきと仕事ができる企業風土の醸成に注力していくとしている。